タンパク質を含む食べ物は、満腹感を持続させるメリットもある。

「朝食の血糖値上昇を抑えると、昼食時も血糖値が上がりづらくなるので、午後の眠気も起こりにくくなります」

 午後の集中力維持にも効果的というわけだ。体内時計にスイッチを入れ、活力を高め、お通じを促し、体調を整えるためにも朝食は重要。

「学校がある日も休みの日も、同じ時間に起きて朝食を取ることが、毎日の生活リズムづくりにもつながります」

脳の健康維持に役立つ「注目の栄養素」とは

「脳は脂質を多く含む臓器で、脳が情報の出し入れをスムーズに行うためには、細胞膜の構成成分である脂質をいかに取るかが大事です」

 中でも、脳の健康維持に役立つと注目されているのが、イワシやアジなどの青魚に豊富に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)。これらは、脂質の中で、体内で作ることができない必須脂肪酸「オメガ3脂肪酸」に分類される。

「青魚を買ってきて調理するのは面倒、という人は缶詰でもOKです。オメガ3脂肪酸は、1日当たり約2グラムの摂取が目安ですが、サバやイワシの水煮缶100グラムにちょうどこの目標量が含まれます」

 魚の臭みが苦手という子どもには、酸味と油分を活用しよう。

「私もよく作りますが、ヨーグルトとレモン汁、オリーブオイルと塩でサバ缶をあえてサンドイッチにすると、ぐっと食べやすくなります」