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【宮城県】東北6県のなかでどこか都会的な空気が漂う

岩中祥史 [出版プロデューサー]
【第42回】 2010年11月11日
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 東北地方で唯一の政令指定都市・仙台を抱える宮城県。その知名度は、こう言っては失礼だが、意外と高い(47都道府県中13位)。同じく「宮」の字が入る「宮崎県」の39位とは対照的である。これはやはり、戦国時代以来長くこの地を治めていた伊達家に吹く都会の風が強い印象を与えていたからだろう。

 また、宮城が秋田と並ぶ米の大産地で、江戸で権力を握る武士の懐を押さえていたこともある。そう言えば、明治時代、旧制の第二高等学校があったのは京都でも大阪でもなく、仙台だったし、陸軍の第二師団も置かれていた。そのため、言葉づかいも行動もどこかアカ抜けている宮城県人は、ほかの東北五県と違い、東京に対するコンプレックスが薄い。

 実際、仙台の街中を歩くと誰もが、「東京とどこが違うの?」と感じるのではないか。人口密度は比べるべくもないが、街並みや人々の服装は東京とほとんど変わらない。おしゃれをあまり気にかけない人が多い福島県のすぐ北にあるだけに、そうした印象もより強く感じられる。確かに、宮城県のほうが福島県より言葉のなまりも少ない。また、思ったことをどんどん口にし、行動が積極的な点も都会風である。

「都会的な洗練度」を持ち上げるに限る

 仙台都市圏から離れ、岩手県に近いエリアや三陸地域では多少そうした傾向も薄れるが、それでもどこか都会の空気が漂っている。といって、人々のつながりは、都会のように希薄ではない。田園的風土もほどよく息づいているから、どことなしに余裕がある。

 それだけにのんびりとした気質も強く、東北の人たちに共通している忍耐力の面では劣るかもしれない。これは、冬になってもあまり雪に降られないことが影響していそうだ。

 ただ、それが宮城県人の視線を、同じ東北地方からそらせてしまっているのは否めない。周囲の県は、宮城県に東北のリーダー役を果たしてほしいと願っているのに、当の宮城県は東京にばかり目を向けている。そんな宮城県人には、「都会的な洗練度」を持ち上げるに限る。


◆宮城県データ◆県庁所在地:仙台市/県知事:村井嘉浩/人口:233万7358人(H22年)/面積:7286平方キロメートル/農業産出額:1832億円(H19年)/県の木:ケヤキ/県の花:ミヤギノハギ/県の鳥:ガン

<データはすべて、記事発表当時のものです>

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岩中祥史 [出版プロデューサー]

1950年、愛知県生まれ。東京大学文学部卒。出版社に勤務後、独立して編集企画会社エディットハウスを設立し、現在、代表。著書に、最新刊『日本を変える「名古屋脳」』(三五館)、『アナログ主義の情報術』(梧桐書院)、『出身県でわかる人の性格』『札幌学』、『博多学』、『名古屋学』(新潮文庫)などがある。各県の気質を調査した、現代県民性評論の第一人者。

 


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