ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
会話もメールも英語は3語で伝わります
【第5回】 2016年10月18日
著者・コラム紹介バックナンバー
中山裕木子

日本人の英語には「主語」が足りない!
伝わる英語のコツとは?

1
nextpage

ビジネス英語の最難関、「特許翻訳」のプロフェッショナルが、英語習得の最短ルートを提案!

コツはたった1つ。主語、動詞、目的語の「3語」を並べるだけ。
SVO(誰かが、何かを、する)を極めることが、すべての基本。

新しい文法、単語、構文の暗記はいりません。

「伝わる英語は、やさしい英語」をモットーとし、最新刊『会話もメールも 英語は3語で伝わります』の著者である中山氏に、その詳細を語ってもらいます。

日本語は「主語」を省略しがち。でも、伝わる英語には主語が必要

主語(動作主)を見つけよう

 日本語は、「主語(動作主)」をあまり言わない傾向があります。一方英語では、動詞から始める命令文を除いて、「主語(動作主)」は必須の要素です。

中山裕木子(なかやま・ゆきこ)株式会社ユー・イングリッシュ 代表取締役。公益社団法人日本工業英語協会 専任講師。1997年より企業で技術分野の日英翻訳に従事。2000年、特許事務所で電子・電気、機械の特許明細書の日英翻訳を開始し、テクニカルライティングに出会う。特殊で難解な特許の英語であっても、平易に表現できないかと模索を始める。2001年に工業英検1級取得。首位合格により文部科学大臣賞を受賞。2004年、フリーランス特許翻訳者になる。同時に、公益社団法人日本工業英語協会の専任講師に就任し、企業や大学の理工系研究者に対し、技術英語・特許英語の指導を始める。2014年4月、技術英語を専門とする翻訳と教育の会社、株式会社ユー・イングリッシュ設立。高品質の技術翻訳サービスと技術英語指導サービスの提供により、日本企業や大学における技術系英文の品質向上に尽力する。「伝わる英語を身につける」をモットーに、京都大学、名古屋大学、同志社大学などにて、非常勤講師として、大学生の英語力を日々高めている。著書に『技術系英文ライティング教本』(日本工業英語協会)、『外国出願のための特許翻訳英文作成教本』(丸善出版)がある

 そこで、例えば次の内容を英語で伝えるとき、「主語を何にしようか」と迷ってしまうことがあります。

 「パスワードを忘れてしまった」
→誰がパスワードを忘れたか不明。

「問題が生じています」
→誰にとって、どのような問題が生じているか不明。

 具体的な例文を見てみましょう。

「パスワードを忘れてしまった」
A password was lost.

 この英文は、「パスワードが失われてしまった。誰がどのような状況でなくしたのかはわからない」ということを伝えています。この種の受動態の文は、「他人事」のような印象を与えます。

 日本語では、「私」や「あなた」といった主語を省略することが多くあります。

 英語で文を組み立てるとき、動作をする人は誰か(または動作するモノは何か)を考え、動作主を主語として使うように組み立てましょう。そうすることで受動態を避けることができます。「私= I」を主語にして、能動態で表してみましょう。

I lost my password.
I forgot my password.

 主語・動詞・目的語を並べる3語の英語。「私はパスワードを忘れてしまった」と明快に表すことができています。もとの英文A password was lost. と同じ語数を使って、より明快に、状況を表現できます。

「問題が生じています」

 この文の英語の主語は、何にするとよいでしょうか。「問題」は、誰に対して生じているのかがわかりません。その結果、次のような文となってしまいがちです。

There is a problem. (問題がある)
A problem has occurred. (問題が起こっている)

 これらはいずれも正しい文です。しかし、これらの文が伝えているのは「問題がある・起こっている」という事実だけです。切迫感もなければ、その問題がどういうものなのか、ということについての情報もありません。

 そこで、「3語の英語」の出番です。思い切って、主語を「人」に決めてみましょう。すると、どうなるでしょう?

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
自分の時間を取り戻そう

自分の時間を取り戻そう

ちきりん 著

定価(税込):本体1,500円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
生産性は、論理的思考と同じように、単なるスキルに止まらず価値観や判断軸ともなる重要なもの。しかし日本のホワイトカラー業務では無視され続け、それが意味のない長時間労働と日本経済低迷の一因となっています。そうした状況を打開するため、超人気ブロガーが生産性の重要性と上げ方を多数の事例とともに解説します。

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、11/20~11/26)


注目のトピックスPR


中山裕木子 (なかやま・ゆきこ)

株式会社ユー・イングリッシュ 代表取締役。公益社団法人日本工業英語協会 専任講師。 1997年より企業で技術分野の日英翻訳に従事。2000年、特許事務所で電子・電気、機械の特許明細書の日英翻訳を開始し、テクニカルライティングに出会う。特殊で難解な特許の英語であっても、平易に表現できないかと模索を始める。2001年に工業英検1 級取得。首位合格により文部科学大臣賞を受賞。
2004年、フリーランス特許翻訳者になる。同時に、公益社団法人日本工業英語協会の専任講師に就任し、企業や大学の理工系研究者に対し、技術英語・特許英語の指導を始める。2014年4 月、技術英語を専門とする翻訳と教育の会社、株式会社ユー・イングリッシュ設立。高品質の技術翻訳サービスと技術英語指導サービスの提供により、日本企業や大学における技術系英文の品質向上に尽力する。
「伝わる英語を身につける」をモットーに、京都大学、名古屋大学、同志社大学などにて、非常勤講師として、大学生の英語力を日々高めている。著書に『技術系英文ライティング教本』(日本工業英語協会)、『外国出願のための特許翻訳英文作成教本』(丸善出版)がある。


会話もメールも英語は3語で伝わります

ビジネス英語の最難関、「特許翻訳」のプロフェッショナルが、英語習得の最短ルートを提案! コツはたった1つ。主語、動詞、目的語の「3語」を並べるだけ。SVO(誰かが、何かを、する)を極めることが、すべての基本。「3語」の組み立てパターンも徹底解説! これであなたの英語が変わります!
 

「会話もメールも英語は3語で伝わります」

⇒バックナンバー一覧