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山崎元のマネー経済の歩き方

最適を「全体で」考える重要性

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第157回】 2010年12月14日
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 事は運用に限らないが、資産運用では特に、「全体で」最適を考えることが重要だ。

 年金基金でアクティブ運用(市場平均を上回ることを目指す運用)の運用会社を多数雇うと、個々には特色のある会社であっても、運用資産の合計は市場平均と似たものになる。仮に、この合計状態に意味があるとしても、8割のインデックス運用(運用手数料が安い)と2割のアクティブ運用でほぼ同等のポートフォリオをつくることができるなら、全体をアクティブ運用で構成するのは愚かだ。

 もちろん、インデックス運用が採用される最大の理由は「市場平均を上回るアクティブ運用会社を事前に見分けることができないから」だが、複数のアクティブ運用の合計が市場平均に似てしまうことの問題もある。このため、大規模な年金基金では株式運用資産の7~8割をあらかじめインデックス運用に委託することが多い。

 個人の資産運用で感じることが多い問題点は、確定拠出年金の扱いだ。確定拠出年金は、掛け金が所得控除できることとともに、運用中は運用益に対して非課税であることが大きなメリットだ。

 個人として、確定拠出年金を含む運用を好ましく行うためには、確定拠出年金のメリットを最大化しながら、自分の運用資産全体を最適な状態にする必要がある。

 確定拠出年金の運用益途中非課税のメリットを最大限に生かすには、一つは、自分の運用資産の中で期待収益率が高く、したがって非課税のメリットが大きい資産の運用を確定拠出年金の資産に集中すべきだ。これは端的にいって、国内株式か外国株式だろう。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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