日本初LGBT直接交流会に参加した意外な大手12社10代から50代まで数多くの関係者が集まった。外資系企業が配布するノベルティグッズは珍しくないが、"ザ・日本企業" のNTTグループ(持ち株会社)までがバッジを用意した(右上) Photo by Hitoshi Iketomi

 朝から雨が降る土曜日。通しで8時間以上続いたイベントながら、北は北海道から南は沖縄まで、全国から約530人の関係者が集まった。

 10月8日、日本で初となった「企業とLGBTがともに“自分らしくはたらく”を考える1日」と銘打つイベントが開催された。

 LGBTとは、レズビアン(女性の同性愛者)、ゲイ(男性の同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(性同一性障害を含む身体と心の性が一致しない人)の総称だ。

 このイベントは、LGBT施策に注力する国内外の有力企業12社の人事・ダイバーシティ関連の担当者と、就職を考えるLGBT当事者の学生・社会人の直接交流を目指したものだ。企業は同性婚をめぐる扱いなど、LGBT向けの施策の進捗状況をアピールする。一方で、各ブースを回る当事者は、企業で働くことに対する不安や、勤務の実態などを直接尋ねる。

 一見、就職説明会のようだが、履歴書を使わず、“生の声”によるキャッチボールに主眼を置いた。参加した企業スポンサーは、資生堂、日本航空、NTTグループ、リタリコ、NEC、野村證券、米グーグル、日本IBM、アクセンチュア、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス、ギャップジャパン、そしてLGBTファイナンス(国内外の金融機関のグループ)と、そうそうたる顔触れだ。