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ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。
【第21回】 2016年10月20日
著者・コラム紹介バックナンバー
原田まりる [作家・コラムニスト・哲学ナビゲーター]

「妬み」の心によく効く、キルケゴールの教え

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職場での不条理な場面や挫折において励みとなる“生きる意味”を追求した「実存主義哲学者」たちの教え。実存主義哲学を唱えた代表的な哲学者は日本人にも馴染み深いニーチェ他、ショーペンハウアー、キルケゴール、ハイデガー、ヤスパース、サルトルなど。実存主義哲学を代表する哲学の巨人たちが説いた教えと、いま一度向き合ってみてはいかがだろうか。

情熱が欠けると「妬み」が湧いてくる?

 実存主義哲学者のキルケゴールの言葉で「情熱をもって生きないと、自分の世界は妬みに支配されてしまう」というものがある。

 自分よりも仕事や人生設計が上手くいっている人たちに対し、妬みをもってしまうことはごくごく自然なことである。

 しかし、なぜこのような妬ましい気持ちが生まれるのか?

 キルケゴールは妬ましい気持ちが生まれてしまう原因のひとつに「情熱不足」を挙げている。

 つまり、仕事や人生の時間に対し夢中になれない状態=情熱が不足している状態において、人は妬ましくなるものであるというのだ。

 逆説的に考えれば「これが自分の生きがいだ!」と心から情熱を燃やせる対象があれば他人のことを妬ましく思う暇が無いということとも言い換えられる。

 他人が羨ましくて仕方がない、という心境に陥ってしまった場合我々が心がけるべきは「妬ましく思う自分を責める」ことではなく、「情熱を燃やせる対象」をみつけることなのだ。

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原田まりる(はらだ・まりる) [作家・コラムニスト・哲学ナビゲーター]

1985年 京都府生まれ。哲学の道の側で育ち高校生時、 哲学書に出会い感銘を受ける。京都女子大学中退。 著書に、「私の体を鞭打つ言葉」(サンマーク出版)がある。


ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。

17歳の女子高生・児嶋アリサはアルバイトの帰り道、「哲学の道」で哲学者・ニーチェと出会います。哲学のことを何も知らないアリサでしたが、その日をさかいに不思議なことが起こり始めます。キルケゴール、サルトル、ショーペンハウアー、ハイデガーなど、哲学の偉人たちが続々と現代的風貌となって京都に現れ、アリサに、“哲学する“とは何か、を教えていきます。本連載では、話題の小説の中身を試読版としてご紹介します。

 

「ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。」

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