ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
業界別 半年先の景気を読む

最高の心の贅沢を提供する雑誌「PAVONE」に学ぶ
富裕層ビジネスに成功する企業の条件

小林昇太郎 [船井総合研究所 経営コンサルタント、富裕層ビジネス研究会主宰]
【第50回】 2010年12月27日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

富裕層ビジネスの成功を考える時、画一的なマスマーケティングは通用しない。では、どういった手法が有効なのか。その1つとして「富裕層コミュニティマーケティング」が有効と考える。富裕層を研究していくと、彼らの多くは何かしらのコミュニティに属していることが多い。そのコミュニティとは、会員制のクラブだけに留まらず、趣味や嗜好、価値観といったように、有形・無形での富裕層同士の結びつきであったりする。それらコミュニティの情報を収集し、それぞれのコミュニティとしっかりとした関係を持つことが、富裕層ビジネスの成功に向けた有効な手段の1つとなり得る。もちろん、富裕層一人一人にリーチをかけていくことも必要であるが、企業にとって費用対効果の面で疑問が残る。その場合、有効となるのが、富裕層コミュニティの探索とそこへのアプローチである。

そこで今回取り上げるのは、「PAVONE」という富裕層向け雑誌を発行している、KPクリエイションズ代表の小柳幸子氏。小柳氏は「PAVONE」を通して、その読者でもある富裕層に多くの楽しみや満足感を与えながら、読者を中心としたコミュニティを作り上げることに注力している。小柳氏のビジネスモデルの中に、今後の富裕層ビジネスを成功に導く糸口があるのではないかと考え、話しを伺った。
(聞き手/船井総合研究所:小林昇太郎、撮影/蛭間勇介)

ビール営業から印刷会社営業を経て
富裕層向け雑誌を創刊した女性起業家

――小柳さんには研究会や会報を通して同じ“富裕層ビジネス”というテーマを追究するパートナーとしてご尽力いただいております。これまでにオテルドゥミクニでの立食パーティーやシンガポール視察を共催し、非常に良い関係性を持って一緒にお仕事をさせていただいていますが、まずはそのきっかけとなったPAVONE誌創刊に至るまでの小柳さんのキャリアや経緯を簡単にお聞かせいただけますか。

こやなぎ・さちこ/KPクリエイションズ株式会社 代表取締役社長。宮崎県出身、10年前に広尾で起業後、クリエイティブビジネスをスタートさせる。企業のマーケティングや販売促進、デザイン、編集等を請け負う。4年前からは富裕層に向けたラグジュアリー誌『PAVONE』を創刊し、編集長を務める。最近では金融機関やメーカー等のラグジュアリーイベントやマーケティングのプロデューサーとしても活躍している。

 私はもともと宮崎の出身で、実家が創業から73年続く宮崎県内でも老舗の印刷会社なんです。そこでずっと生まれ育って、大学進学をきっかけに上京しました。そして学生時代は明治大学の商学部で、特にマーケティングを勉強していました。

 大学卒業後はビール会社に就職して、ビールの営業をやっていました。総合職で営業に配属になった女性は2人しかいなくて、しかも東京勤務は私1人だけという職場環境でした。朝7時には出社して夕方17時に会社を出て、その後は夜の街に繰り出して6~7件営業廻りするという…そういう仕事をしていました。もともと九州の出身でお酒は強いんですけどね(笑)。

――体育会系でバリバリお仕事されていらっしゃったのですね。それがどういうきっかけでキャリアが変わっていったのでしょうか。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

小林昇太郎 [船井総合研究所 経営コンサルタント、富裕層ビジネス研究会主宰]


立教大学大学院 経営管理学修了。「日本をはじめ、世界の富裕層ビジネスの今を知ることが富裕層ビジネ スへの参入だけでなく、日本の多くの経営者の抱えている既存・新規ビジネスへの経営課題をも解決する」と考え、2009年4月、富裕層ビジネス研究会を立 ち上げる。研究会には、国内だけでなく東南アジア、香港、中東など海外から研究会への入会も多く、研究会からいくつもの新規事業を立ち上げている。多方面に渡るネットワークを国内外に持ち、それを活用しながら日本とアジアをつなぐビジネスプラットフォーム構築を船井総研の中で手がける。
著書:『ビリオネアビジネスの極意』(KKベストセラーズ)他。

富裕層ビジネス研究会 サイト

アジア進出.com~業種とテーマに精通する船井総研だからこそのアジア進出サポート

 


業界別 半年先の景気を読む

不透明な経済状況が続き、半年先の景気を読むことさえ難しい日本経済。この連載では、様々な業界やテーマで活躍する船井総研の専門コンサルタントが、業界別に分析し、半年先の景況感を予測していきます。

「業界別 半年先の景気を読む」

⇒バックナンバー一覧