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みんなの就活悲惨日記 石渡嶺司

参加すると内定が出やすくなるって本当?
希望者急増の裏で現場が敬遠するインターンシップの今

石渡嶺司 [大学ジャーナリスト]
【最終回】 2011年7月5日
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よくある光景~催眠商法と思ったら…

 はい、それじゃ打ち合わせを始めます。ついでに初めての人もいるので簡単に自己紹介もしてね。

 「私は絵画商法をやっていました」

 あー、あのターミナル駅周辺でよくあるやつね。オタクっぽい学生や気弱そうな女の子に声かけて、二束三文の絵や版画を売っていたんだ。え?そこでトップ?いいねえ。渋った客には何と言うんだっけ?

 「日本人の70%は絵画を持っているので、お客様くらいでしたらそろそろお持ちになりませんと。それにローンなら1日あたりお茶漬け1杯分程度ですよ」

 いいねえ。その根拠のない脅迫的な言い方。それでお茶漬け1杯分と言っても高級料理店の価格でしょ。そういう言い方は是非、うまく使ってください。じゃ、次の君。

 「僕は消火器販売をやっていました」

 おー、いいねえ。君の決まり文句はなんだっけ?

 「消防署の方から来ました」

 そうそう、それで相手に勝手に消防署関係者と思わせるのね。いやー、うまい言い方です。

 他にも、英会話、キャッチセールス、マルチ商法、キャバクラ、電話勧誘など各方面でご活躍の皆さんがお集まりということでこちらとしては頼もしい限りです。学生とほぼ同年代、ないし若く見える方ばかりですからターゲットの警戒心も薄れるでしょう。

 あとは、気さくに話しかけながら、

 「自分も将来のために必要だと思っている」
 「将来の投資と思えば安い買い物」

 などと強調して、誘導してください。

 それでは、これから『就活生向け海外インターンシップ付きパッケージツアー』の説明会を始めます。皆さん、学生の勧誘をよろしくお願いします。

※ここまでの話はフィクションです。

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石渡 嶺司 [大学ジャーナリスト]

1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。日用雑貨の営業の派遣社員、編集プロダクションなどを経て2003年に独立。日本全国350校を超える大学を調査、とくに就職活動をめぐって、学生や大学就職課、教職員団体、あるいは高校生向けに積極的な執筆や講演活動を行う。主な著書に『就活のバカヤロー』『最高学府はバカだらけ』(以上、光文社新書)、『ヤバイ就活!』『就活のバカタレ!』(以上、PHP研究所)などがある。


みんなの就活悲惨日記 石渡嶺司

「第二次就職氷河期」といわれる現在。学生、企業、大学、親など、取り巻く関係者すべてに悲壮感が漂っている。こうした悲壮感が漂うなか、彼らの実態とはどのようなものなのか。その様子を時系列で追いながら、誰が就活を悲惨にしているのか、“犯人”を探る。

「みんなの就活悲惨日記 石渡嶺司」

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