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みんなの就活悲惨日記 石渡嶺司

集団面接で邪魔をする“モンスター就活生”に要注意!?
どんな苦境でも面接を通過する学生は何が違うのか

石渡嶺司 [大学ジャーナリスト]
【第23回】 2011年5月31日
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よくある光景
~グループディスカッションなのに
1人で話し続ける“イタイ学生”

 よくしゃべるヤツだ。金山ってヤツは。個人ブログ「心のない泥田舟」の痛々しい内容を読んで想像していたが、実物は想像以上だった。

 しゃべるのはまあいい。グループディスカッションなんだし、しゃべらないことには前に進まないわけだし。でも、時間制限のあるグループディスカッションで、自分のブログの宣伝までするかあ、普通。うちの班、6人いるのに、この就活ブロガーのおかげで、前に進みやしない。

 大体、「就活ブログ」って何だ。選考内容から何から全部書くなよな。いや、書いてもいい。好きなだけ書いていいから、せめてグループディスカッションでは黙ってくれないか。おかげで、うちの班の自己紹介、お前どまりなんだよ。他の班は自己紹介なんぞ終えて、討論に移っているんだから。

 「すみません、金山さん。ブログのお話は終了後にでもしていただくとして、他の方の自己紹介に移ってもいいですか?他の班は自己紹介を終えて討論に移っているようですし」

 「お、いきなり司会役気取りですか?司会役になったわけでもないのに、まるで偽善者ですね」

 なんだ、その返しは。これが面接会場でなかったら…、いや、そんな妄想はいい。目の前のバカをどうにかしないと。

 「うん、偽善者でも何でもそれはブログで好きなだけ書いて叩いてください。別に司会役になりたいわけでもありません。制限時間のあるグループディスカッションを、あなたの自慢話で終えるのはおかしいですよと申し上げただけです」

 「賛成、早く自己紹介を終えて、討論に移りましょうよ」

 他の学生も助け舟を出してくれたことで、ようやく金山は黙った。以後も、話が長い割に内容のない金山を止めては発言できない他の学生に話を振る役回りになってしまった。このグループディスカッション、まあ落ちたな。あーあ。

 「じゃ、D班は6人全員次の選考に行くと。で、E班、あー、あの金山のいる班か」

 「この間、三田商事の関さんに聞いたら、やっぱり金山が暴走していたそうです。グループディスカッション50分のうち、40分も自分の話をする神経ってどうなんでしょうね。しかも、それを全部ブログに書くなんて」

 「あ、それ私も読みました。『オレを落とす三田商事に将来はない』ですって。ああいう学生にあたったE班の学生は気の毒ですよね」

 「だから、あえて入れているんじゃないか。圧迫面接などしなくても、ああいうバカ学生と同じ班になったとき、黙ってしまうか、ケンカするか、それともちゃんと対処できるか。どうせ落とすバカ学生なんだから、有効利用させてもらわないと」

 「それなら、E班は根本君が良かったですよ。金山の自慢話を止めては自分の話をして、発言していない学生にも話を振っていたし」

 「よし、E班はまず根本君が当確だな」

※ここまでの話はフィクションです。

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石渡 嶺司 [大学ジャーナリスト]

1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。日用雑貨の営業の派遣社員、編集プロダクションなどを経て2003年に独立。日本全国350校を超える大学を調査、とくに就職活動をめぐって、学生や大学就職課、教職員団体、あるいは高校生向けに積極的な執筆や講演活動を行う。主な著書に『就活のバカヤロー』『最高学府はバカだらけ』(以上、光文社新書)、『ヤバイ就活!』『就活のバカタレ!』(以上、PHP研究所)などがある。


みんなの就活悲惨日記 石渡嶺司

「第二次就職氷河期」といわれる現在。学生、企業、大学、親など、取り巻く関係者すべてに悲壮感が漂っている。こうした悲壮感が漂うなか、彼らの実態とはどのようなものなのか。その様子を時系列で追いながら、誰が就活を悲惨にしているのか、“犯人”を探る。

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