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鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」

日本人は2周遅れ!国際舞台で「顔を売る」ことの重要性

鈴木寛 [文部科学大臣補佐官、東京大学・慶応義塾大学教授]
【第45回】 2016年11月3日
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日本橋から世界に広めていく医療革新
UCサンディエゴ初の国外拠点開設の意義

 こんにちは。鈴木寛です。

 今回は「グローバル力」についてのお話です。毎週のように私は海外の要人や研究者とお会いしていますが、この2、3年をみても、世界のグローバル化が加速しているのを、痛感しています。もちろん、グローバル化には、チャンスとリスクをもたらします。最近は、リスクのほうが大きいかもしれません。このままだと、日本社会が加速するグローバル化のなかで、取り残されそうだとの危機感が益々つのっています。

 2016年3月にライフサイエンス領域のイノベーションの支援を目的として、ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(以下LINK-J)」という、トランス・パシフィックな(太平洋を股にかけた)産学の人的交流や技術交流のための場や機会を提供するためのプラットフォームとしての団体が誕生し、2016年10月に、設立記念シンポジウムも盛大に開催されました。

 ノーベル賞の山中伸弥先生の基調講演や、米国サンディエゴからも、BIOCOMという800社のライフサイエンスカンパニーの会員を擁するバイオインダストリーのビジネス団体の会長も駆けつけて、世界第二のマーケットである日本の中心である日本橋を拠点するLINK-Jとのコラボレーションを強めていくとの力強いメッセージが発せられました。

 LINK-Jは、日本橋にも拠点があり、私もフェローを務めるカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCサンディエゴ)がオフィスを立ち上げました。UCサンディエゴにとっての初めての国外拠点です。同じフロアには、東大、京大、阪大、東北などもオフィスを構え本格稼働しました。日本橋はライフサイエンス分野におけるグローバルなコミュニケーション・コラボレーションのプラットフォームになろうとしています。

 医療以外にも今年は教育関連でそうした「国際交流」をしていて強く感じるのが、顔の見える個人と個人が、グローバルにネットワークし、コラボレーションをし、共通課題に取り組むという段階になりつつあるということです。

 そういった世界的な潮流に対して、日本は2周くらい遅れていると、改めて感じています。

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鈴木 寛 [文部科学大臣補佐官、東京大学・慶応義塾大学教授]

すずき・かん/元文部科学副大臣、参議院議員。1964年生まれ。東京大学法学部卒業後、86年通産省入省。2001年参議院議員初当選(東京都)。民主党政権では文部科学副大臣を2期務めるなど、教育、医療、スポーツ・文化を中心に活動。党憲法調査会事務局長、参議院憲法審査会幹事などを歴任。13年7月の参院選で落選。同年11月、民主党離党。14年から国立・私立大の正規教員を兼任するクロス・アポイントメント第1号として東京大学、慶応義塾大学の教授に就任。同年、日本サッカー協会理事。15年2月から文部科学大臣補佐官として大学入試改革などを担当している。


鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」

インテリジェンスとは「国家安全保障にとって重要な、ある種のインフォメーションから、要求、収集、分析というプロセスを経て生産され、政策決定者に提供されるプロダクト」と定義されています。いまの日本社会を漫然と過ごしていると、マスメディアから流される情報の濁流に流されていってしまいます。本連載では既存のマスメディアが流す論点とは違う、鈴木寛氏独自の視点で考察された情報をお届けします。

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