期間延長だけで問題は解決する?
「働き口が増えなければ意味がない」の声も

 自由回答欄に寄せられたコメントを見ると、賛成派からは、新卒として一度しか就職活動をする機会がないために学業がおろそかになり、「就職予備校」と化している現在の大学の状況を指摘するものが多い。また、「留学をしていて4年時の夏に日本に戻ってきた方にとっては、就職のために卒業を延ばす必要がなくなるので良いことだと思います」(文系男子・内定有)など、留学や病気、資格取得のために就活が遅れた人にとってチャンスが増えるという声も。

 反対派からは、「当面の間は、世間体を気にするような企業が表向きは応募できるようにしてくれるだけで実際に採用してくれる企業はごく僅かだろうなと感じました」(理系女子・未内定)というように、要請の浸透に疑問を持つ声が多数あがった。

 また、同じく多かったのは、「既卒を新卒として扱ったら、人気のある企業への競争率は今より一層激化するだろう」(文系男子・未内定)の声。「単純に期間を延ばされても、働き口が比例して増えなければ意味がない」(文系男子・内定有)と根本的な問題を突きつける回答もあった。

「たとえ卒業後3年は新卒扱いすると言っても何もスキルや経験を持っていない状況では内定を得ることは難しい」(文系男子・未内定)と、「卒業後の就活」に不安を感じる学生は少なくない。中には、「新卒で内定を得られなかった場合には、専門学校などでビジネススキルをつけるために必要な学費の一部援助を検討してほしいし、大学側にも、企業が必要とするニーズをくみ取って、これからの大学生すべてが即戦力になる環境づくりをしてほしい」(文系男子・未内定)と、単なる「期間延長」の先を求める声も。

 同アンケートの「就職難であることへの感想」には、「油断しきった諸先輩方が引き起こした状況で、我々の世代は何も悪くない」(文系女子・内定有)という声が寄せられている。最後に、未内定の女子学生からの声を紹介し、就活生へのエールに代えたい。

「さすがにこの時期まで内定がもらえないとなると、正直内定をすでにもらっている人より自分は劣っているんだという気持ちになり、そんな自分が3年間新卒の猶予をもらえたとしても、結局企業は自分より若く、能力の高い自分の後輩たちを取るのだろうなと思ってしまいます。しかし、チャレンジできる機会は多くなるはずなので、腐らず前向きに、長期戦覚悟で頑張っていきたいと思います」(文系女子・未内定)

(小川たまか プレスラボ)