ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭

SMAP紅白出場辞退で考える、スターの社会的責任

竹井善昭 [ソーシャルビジネス・プランナー&CSRコンサルタント/株式会社ソーシャルプランニング代表]
【第170回】 2016年11月29日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage
※写真はイメージです

 今年の『紅白歌合戦』。注目のSMAPは結局出演辞退となったわけだが、この件を踏まえて改めて、「芸能人やスターという人たちの社会的責任」というものを考えてみたい。個人的にはやはり、SMAPは紅白に出場すべきだったと思う。ただし、「多くの国民がそれを望んでいたから」というわけではない。実際、今回のSMAP辞退のニュースが流れてもネットではあまり騒ぎが起きていないし、SMAP関連番組の視聴率を見てもそれは明らかだ。

 たとえば、11月11日放送のTBS系『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』の視聴率は14.2%。前年同時期(2015年11月13日)が14.5%なので、数字はほとんど変わっておらず、SMAP解散の影響はまったくない。一方で、11月14日放送のSMAP看板番組といえるフジテレビ系『SMAP×SMAP』は6.4%。この番組、SMAPメンバーのジャニーズ脱退騒動以降、視聴率がどんどん低下していて、この日はワースト記録を更新してしまった。6%という数字は、通常のゴールデンタイムのバラエティ番組なら、即座に打ち切り決定の数字である。

 これは何を意味するかというと、たとえば、中居くんなど「SMAPの個々のメンバーを観たい」と思う視聴者はいても、「SMAPそのものを観たい」と思う人はあまりいない、ということだ。その意味でもSMAPはすでにバラバラ状態にあるといえるが、そのようなSMAPを無理矢理にでも紅白に出場させれば、それはそれで話題になるだろう。視聴者も「ついでだから観ておこうか」となるかもしれないが、有終の美として喜んだり、感慨深く見てくれたりする視聴者は、意外と少ないのかもしれない。NHKはまだスマップ出演の道を探っているという報道もあり、前代未聞の五元中継の噂も出ているようだが、そこまでする価値は残念ながらいまのSMAPにはないのではないか。そんなことよりも、嵐や初出場のKinKi Kidsの見せ場をどう作るかに腐心したほうがいい、と僕は思ってしまう。

なぜSMAPは
紅白に出場すべきだったのか?

 というわけで、紅白でSMAPの最後のステージを見たいという国民はあまりいないと思うのだが、それでも僕はやはり、SMAPは紅白に出場すべきだったと思う。それは、かつては国民的アイドルといわれた人たちの「社会的責任」だからだ。

 紅白は、いまでも国民的番組だ。近年、視聴率低下がいわれていて、昨年は歴代最低視聴率を記録した。しかし、それでも39.2%(第二部)を記録している。第一部でも34.8%だ。二部に関していえば、ここ数年、40%台を取っている。通常のバラエティやドラマであれば、40%を取る番組はお化け番組だ。全盛期の木村拓哉主演ドラマでも30%程度である。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

竹井善昭 [ソーシャルビジネス・プランナー&CSRコンサルタント/株式会社ソーシャルプランニング代表]

マーケティング・コンサルタントとしてクルマ、家電、パソコン、飲料、食品などあらゆる業種のトップ企業にて商品開発、業態開発を行なう。近年は領域を社会貢献に特化し、CSRコンサルタント、社会貢献ビジネスの開発プランナーとして活動。多くの企業にてCSR戦略、NGOのコミュニケーション戦略の構築を行なう。「日本を社会貢献でメシが食える社会にする」ことがミッションに、全国各地で講演活動を行なう。ソーシャル系ビジネスコンテストや各種財団の助成金などの審査員多数。また、「日本の女子力が世界を変える」をテーマに、世界の女性、少女をエンパワーメントするための団体「ガール・パワー(一般社団法人日本女子力推進事業団)」を、夫婦・家族問題評論家の池内ひろ美氏、日本キッズコーチング協会理事長の竹内エリカ氏らと共に設立。著書に『社会貢献でメシを食う。』『ジャパニーズスピリッツの開国力』(いずれもダイヤモンド社)がある。

株式会社ソーシャルプランニング
☆竹井氏ブログ 社会貢献でメシを食う〝REAL(リアル)〟
☆Twitterアカウント:takeiyoshiaki


社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭

CSRやコーズマーケティングをはじめ、「社会貢献」というテーマがポピュラーとなったいま、「社会貢献のセカンドウェーブ」が来ている。新たなサービスやプロジェクトのみならず、新たな主役たちも登場し始めた。当連載では話題の事例を取り上げながら、社会貢献的視点で世の中のトレンドを紹介していく。
*当連載は、人気連載『社会貢献を買う人たち』のリニューアル版として、2014年1月より連載名を変更しました。

「社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭」

⇒バックナンバー一覧