OJTとは、
職場のみんなが行うもの

 では、どうするべきか。「OJTとは職場のみんなが行うもの」と考えてはどうでしょうか。あるいは、「OJT担当者に、職場のみんなが協力する」と言うべきでしょうか。

 日本企業の人材育成は、上司‐上位者(先輩)‐若手という垂直的な関係を基軸として遂行されてきました。しかし、組織がフラット化し、組織メンバーが減っていく中で、垂直的な関係が、すなわち逃げ場の無い関係に変わっていきました。

 OJT担当者にとっても、当の若手にとっても、逃げ場が無い。これは非常にしんどいことです。

 しかし、そもそも、人は職場の中で誰か特定の1人に育てられるものでしょうか?

 職場の中で、人はn対nの関わりの中で育っていくものですし、それには組織の風土というものが関わります。

 次回から、OJTを有効にするための、組織と風土のあり方について、考えていきます。 

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