ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside

豪州の大洪水に不幸中の幸い
予想的中に安堵する三菱商事

週刊ダイヤモンド編集部
2011年2月2日
著者・コラム紹介バックナンバー

 昨年11月、オーストラリアで発生した大規模洪水の被害は、いまなお深い爪痕を残している。同国の炭鉱に権益を持つ日本商社にも懸念が広がっている。

 英豪合弁の資源大手、BHPビリトンが1月20日、10~12月期の原料炭生産量が前期比3割減となることを明らかにする一方、オーストラリアに900万トンの権益を持つ三井物産は「最終的な被害は不明」とした。今年度の予想生産量800万トンの大半を同国で見込む伊藤忠商事も「下期決算への影響を精査中」だという。別の商社関係者は「1~3月期決算への影響は避けられない」とこぼす。

 だが、3000万トン近い権益を持つ日本商社の最大の被害者、三菱商事の反応は異なる。同社関係者は「洪水が想定内だったのは不幸中の幸い」と胸をなで下ろした。同社が洪水発生前の昨年11月の上期決算発表時に「サイクロンによる豪州資源の生産減の可能性」を理由に、下期の業績予想ですでに550億円もの損失を織り込んでいたためだ。

 この予想には外部から「保守的過ぎる」との声も上がった。同社関係者は「同国は2008年も大洪水が起きた。同国気象庁の情報などから大規模な洪水がほぼ100%起きると判断したが、勇気のいる予想だった」と明かす。

 石炭輸入量の6割を同国に依存する日本にとってその洪水リスクは大きい。もっとも新たな調達先として期待されるモンゴルの炭鉱開発には、三井物産が中国、米国企業と、伊藤忠ら4商社がロシア、韓国企業と共同応札する方針だが、事前審査期限が理由もなく一方的に1月24日から31日へ再延期され、こちらも怪しい雲行きだ。しばらくは“降らぬ先の傘”とはいかないようだ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 宮原啓彰)

週刊ダイヤモンド

今週の週刊ダイヤモンド

2017年3月4日号 定価710円(税込)

特集 文系こそ学べ 勝つための絶対スキル データ分析

統計分析 Excel入門 データに強くなる

【特集2】
コーヒービジネス大活況
サードウェーブの次に来る波

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside

産業界・企業を取り巻くニュースの深層を掘り下げて独自取材。『週刊ダイヤモンド』の機動力を活かした的確でホットな情報が満載。

「inside」

⇒バックナンバー一覧