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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

公的機関に欠けるのは成果であって
効率ではない

上田惇生
【第14回】 2007年11月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
エッセンシャル版マネジメント
ダイヤモンド社刊 2000円(税別)

 「公的機関も企業と同じようにマネジメントすれば成果をあげられるとくどいほど言われてきた。まちがいである。公的機関に欠けているものは、成果であって効率ではない」(『エッセンシャル版マネジメント』)

 ドラッカーは、公的機関と企業の基本的な違いは、支払いの受け方にあるという。予算から支払いを受けることが、成果と業績の意味を変える。予算型組織での成果とは、より多くの予算獲得である。業績とは、予算を維持ないし増加させることである。

 したがって、成果という言葉の通常の意味、すなわち市場や社会への貢献は二義的となる。予算の獲得こそ、予算型組織の成果を測る第1の判定基準であり、存続のための第1の要件である。予算というものは、そもそもの性格からして、貢献ではなく目論見にかかわるものである。

 予算型組織の地位は予算の規模と人の数で測られる。より少ない予算やより少ない人間で成果をあげても、業績とはされない。逆に組織を危うくしかねない。使い切らなければ、次の年度には減らせると議会や役員会に思わせるだけである。

 企業は成果に対して支払いを受けており、陳腐化したものは顧客によって葬られる。予算型組織はそのようなテストを受けない。

 「公的機関の原則は、現在行っていることは、永遠に続けるべきものではなく、近いうちに廃棄すべきものでなければならない」(『エッセンシャル版マネジメント』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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