「自分の話」を語って聞かせる

 子どもは、じかに話をしてもらうのが大好き。本を読むのではなく、顔と顔を合わせてじっくり話をしてみましょう。絵や写真を見せない物語は、子どもの注意力を喚起し、細部に注意を払わせる練習になります。

 子どもは、本の読み聞かせよりも、本なしでの語り聞かせのほうが、登場人物や筋書きをよく記憶することが、数々の研究からわかっています。

 どう語り聞かせてよいかわからない場合は、1日の出来事を話しかけることから始めて、そこから話を展開させましょう。

 赤ちゃんは、話の内容は気にしません!

 私はいつも「あるところに女の子がいました……」から始めて、その日の出来事を絡ませていきます。お祭りや学校や本屋さんの語り聞かせのイベントを参考にするのもよいでしょう。

「ダンス」「キック」「音楽」の確実な効果

 お子さんは「ダンス」や「武道」「楽器の演奏(とくに合奏)」は好きですか?

 ダンスのステップや、歌の音程を取るなどの行動には、長時間の集中力と注意力が求められ、複雑なプロセスを並行して心に留める作業が必要とされます。

 これらの行動は喜びをもたらし、社会的な帰属意識を与え、運動能力、自尊心を育て、自信をつけます。そのすべてが「実行機能」の発達につながります。

 他にも、以下のことによって実行機能は育まれます。

■「運動」をする

 運動は、実行機能を育む最良の方法のひとつです。ヨガ、テコンドーなど、競争のない運動であっても、子どもの実行機能を向上させることがわかっています。

■「挑戦できる目標」を設定する

 3歳なら「ブロックで高い塔をつくる」、5歳なら「鳥の巣箱をつくる」など、背伸びすれば手に届く目標を設定すること。

■「趣味」に没頭する

 子どもを、「努力」が必要な活動に熱中させる。

■「モンテッソーリ教育」を受ける

 このプログラムを受けた子どもは、実行機能と創造性のレベルが高い傾向にあります(その他、実行機能が伸びる行動には、「外国語を学ぶ」「ごっこ遊びをする」などがあります)。