分割売買は欲望と恐怖を同時にコントロールできる

 それは、株で継続的に勝つためには、市場がもつ不確実性をかぎりなく排除する必要があるから。

 株というものは、つねに不確実性との戦いです。不特定多数の投資家が絡む以上、仕方のないことです。そんな株式市場を支配するのは、欲望と恐怖の2つです。

 多くを儲けたい、と考えるから資金を大量に動かしたり、必要以上に信用取引に手を出したりします。損をしたくないという迷いがあるからこそ、恐怖やあきらめを生み出します。そのため、投資ではこの2つの感情を統制できることが、きわめて重要になります。

 しかし、言うはやすしであり、上級者でも欲望と恐怖の感情をコントロールするのは、なかなか難しいものです。

 一方、株の分割売買はこの2つの感情を、技術によっておさえます。この道40年のベテラン相場師でも、大底の一点を言い当てることは不可能です。

 しかし、大底のあたりを、過去の「うねり」から予測して、ある程度の広さをもったストライクゾーンとして狙うことは可能なのです。

(つづく)

上岡正明(かみおか・まさあき)
株式会社フロンティアコンサルティング代表取締役社長
1975年生まれ。放送作家を経て、27歳で戦略PR、ブランド構築、マーケティングのコンサルティング会社を設立し、独立。現在まで14年間、実業家として会社を経営する。これまでに、三井物産やSONYなど200社以上の企業ブランド構築、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントやPRなどを行う。
起業する一方で、同じ時期に元手200万円で株式投資をスタート。以後、リーマンショックと東日本大震災という2度の破算危機をなんとか持ちこたえ、株の保有資産1億円を達成する。現在も、会社経営の傍ら株式投資は継続中。独自に編み出した「うねりチャート底値買い分割投資術」で着実に利益を上げている。保有資産は、購入した不動産などを含めて1億5000万円をキープ。トータルでは1億円以上のプラスに。また、エンジェル投資家としての一面も持ち、スタートアップをはじめ、これまで500社以上の有望な会社に投資して株を保有する。
多摩大学大学院経営情報学研究科(MBAコース)在籍中。
学校法人バンタンJカレッジ客員講師、日本マーケティング学会会員、日本神経心理学会会員、一般社団法人日本行動分析学会会員

※次回は、1月13日(金)に掲載します。