ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
陳言の選り抜き中国情報

2017年中国経済のリスク、外資系投資銀行8社はこう読む

陳言 [在北京ジャーナリスト]
2017年1月5日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

2017年の中国経済には、米国トランプ政権の発足と共産党指導部の改選というビッグイベントが控える。有力な外資系投資銀行の見方を概観しながら、新年の中国経済の行方を考察してみよう。(在北京ジャーナリスト 陳言)

 新年早々の1月20日には、米国で中国との貿易に厳しい姿勢を見せるトランンプ新政権が発足する。秋には5年に一度の中国共産党の全国代表者会議が開催され、首脳陣の改選が行われる。その意味で、世界第2の経済大国である中国経済の行方には大きな注目が集まる。

 果たして、2017年の中国経済はどう動くのか。昨年末に出た著名な外資系投資銀行8社が発表した2017年の展望レポートや、その研究部門の高級幹部が発表した評論などは偶然とも思われるほど一致している。ここではそのレポートで語られた17年の中国経済に関する見解を総括したい。

 多くの専門家は17年における中国のGDP(国内総生産)成長率は、16年よりもう少し下がり、6.5%程度で安定していくだろうと見込んでいる。中国では16年に1000万人の新規雇用が生み出され、失業はあまり問題になっていない。

 16年12月14〜16日、17年の経済政策を討議する中央経済活動会議が開かれた。国家発展改革委員会の学術委員会の張燕生事務局長によると、「経済発展の新常態について重大な判断を下し、いままでの規模や発展速度の追求から品質や効率への追求にシフトしていく。それに供給サイドの改革を断行して、さらにイノベーションによって経済発展のモデルを変えていく」と語り、安定の維持が大きな特徴となっている。

 それでは外資系投資銀行の予測を概観してみよう。

共産党指導部改選もあり
中国経済は安定維持が通認識

 マクロ経済の側面からすると、中国経済の成長は市場予想を上回っている。各大手投資銀行は次々に中国のGDP成長率に対する予測を上方修正している。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

陳言 [在北京ジャーナリスト]

1982年南京大学卒。『経済日報』に勤務してから、1989年に東京大学新聞研究所、慶応大学経済学研究科に留学、博士課程終了、萩国際大学教授。2003年に帰国。月刊『経済』主筆。2010年から日本企業(中国)研究院を設立、執行院長。ダイヤモンドオンライン、『週刊東洋経済』『アエラ』『中国経済週刊』『中国経営報』などのメディアに数多くの記事を掲載。2015年日本語日刊紙『速読中国』を創刊して編集長を兼任。


陳言の選り抜き中国情報

世界第2位の経済大国になった中国は、依然として猛烈なスピードで変化している。一方、中国にはウェブ系も含めると、何千というメディアが存在し、情報が溢れかえっている。北京在住の経済ジャーナリスト・陳言氏が玉石混交の情報の中から、中国の対外関係、多国籍企業、技術革新、中国の経済政策など日本経済や日本企業に影響を及ぼす情報を選りすぐり解説する。そこからは日本のメディアが伝える中国とは、違った姿が見えてくる。

「陳言の選り抜き中国情報」

⇒バックナンバー一覧