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部下が育つ叱り方
【最終回】 2011年2月25日
著者・コラム紹介バックナンバー
本間正人 [成人教育学博士]

「叱る」は、いかに「許す」かと同じ
相手の反応から学ぶことで“叱り方”は増えていく

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叱り上手になるために

 これまで学んできたことを実行しようとしても、なかなかうまくいかないこともあるでしょうし、つい怒ってしまうこともあるはずです。そこで、効果的な「叱り方」を身につけるために、管理職として心がけておきたいことについて触れておきます。

 自分に合った「叱り」を発見するうえで、ふだんからどのようなことをすればよいのか、また、指導に失敗したと思ったときにどのようにフォローすればよいか、といったことを考えておくことは大事なことです。

怒ってしまったときはフォローを忘れずに

 人間ならば誰でも、つい感情に流され、怒ってしまうことがあります。そして、いったん怒ってしまうと、そのあと、相手に対してうしろめたさのようなものを感じてしまい、コミュニケーションの量が減って、相手との距離を置きたいという心理が働いてしまうことがあります。

 しかし、それではお互いの心がマイナスの方向に向いてしまうので、信頼関係を築くのが難しくなってしまいます。怒ってしまったあとは、できるだけ早いうちに相手ともう一度向き合い、誠意を持って接することが大切です。それによって、伝えたいメッセージが相手に伝わっていたことが分かることもあるはずです。

 ガラスのコップであれば、割れると終わりですが、人間の心はもう少し柔軟なものです。もう一度、信頼関係を修復することが可能です。体面を取り繕うのではなく、心をこめて、言葉が過ぎたのなら素直に謝る。そして大切なのは、怒ってしまった自分を責めないことです。

常に自分のイライラ度をチェックする

 また、怒ったあとのフォローと同時に、ふだんから怒っている自分と向き合い、その原因となっているものが何かを見つめることも大切です。

 自分が怒りっぽい性格だと自覚している人でも、常に怒っているわけではないでしょう。一日の中でもイライラしているときと、そうでないときがあるはずです。どのようにイライラ度が変化しているか、グラフにしてみると、いくつかの山が見られるのではないかと思います。それを見て、何が怒りの要因になっているかを分析してみます。

 図を見てください。Aさんの場合でいえば、会議のときに怒っていたのは、会議が思うように進んでいなかったためか、部下の発言や態度が原因なのか、自分の体調なのか、あるいはほかの要因なのか、というように、怒りの原因を自分なりに把握することができます。そのうえで、ストレスレベルが上がらないようにするためにどんなことができるかということを考えてみるのです。

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本間正人 [成人教育学博士]

1959年東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒業後、松下政経塾で松下幸之助の経営哲学を学ぶ。卒塾後、ミネソタ大学大学院修了(成人教育学博士、 Ph.D.)。ミネソタ州政府貿易局日本室長、松下政経塾研究部門責任者などを歴任し、現在、NPO法人学習学協会代表理事、帝塚山学院大学客員教授、NPOハロードリーム実行委員会理事などをつとめる。企業や地方自治体の管理職研修を担当しつつ、教育学に代わる「学習学」の構築を目指して、研究・講演活動を展開している。主なテーマは、コーチングの他、キャプテンシップ(プレーヤーとしてのリーダーシップ)、個人と組織の学習、戦略プランニング、創造力開発、学習スタイルなど多岐にわたる。NHK教育テレビ「実践ビジネス英会話」の講師などを歴任。コーチングやポジティブ組織開発、ほめ言葉などの著書多数。
ホームページ「らーのろじー株式会社」


部下が育つ叱り方

「コーチング」というと「とにかく相手をほめること」だと考えている人が少なくないようです。そのうえ、「叱る」ということを、相手に対して一方的に怒ったり、責めたりすることだと誤解していると、「コーチング」と「叱る」ことが対極に位置するものに見えてしまいます。効果的な「叱り方」を身につけ、実戦しましょう。

「部下が育つ叱り方」

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