ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
吉田恒のデータが語る為替の法則

3月は米ドル/円が年間で一番動く月。ドル安は3月第1週にクライマックスか!?

吉田 恒
【第121回】 2011年3月2日
著者・コラム紹介バックナンバー

 先週あたりから、「米ドル安・円高・ユーロ高」となっています。

 ただ、予想が外れるかもしれませんが、私はこれが意外に早く行き詰まり、反転するのではないかと考えています(「『米金利と米ドルのナゾ』を解く!なぜ『4月にドル90円』のシナリオなのか?」を参照)。

例年のケースだと、3月第1週に米ドルは反転してきた

 為替相場は、2月下旬から米ドルが反落する展開になっています。これが一段と広がっていくのかを見極めることが、3月相場を予想する上での最初のポイントになります。

 微妙なところではありますが、私は米ドル安が広がらず、むしろ今週中にもクライマックスを迎えると考えています。

 そのように考える理由は、例年、3月第1週は米ドル安やクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の下落がクライマックスを迎えることが多かったということです。

 「資料1」をご覧ください。これを見ると、過去5年間について調べたところ、2月下旬から米ドル/円やクロス円が反落するケースが多かったことがわかるでしょう。

 そんな反落は、3月第1週に一巡することが多かったのです。

資料1

 私は、最近の米ドル/円、そして豪ドル/円など一部のクロス円の反落も、基本的にはこういった例年のパターンどおりの展開だと見ています。

 そうであれば、この動きが一段と広がっていくことはないでしょう。3月に入ると早々にクライマックスを迎える可能性が高いと思っています。

 ところで、なぜ、2月下旬は米ドル/円やクロス円が反落するケースが多かったのでしょうか?

 その1つの原因は、2月末の米国債償還および利払いの影響で、大量の米ドル売りが発生した可能性ではないでしょうか?

 これに多くの市場関係者の思惑も加わり、米ドル/円もクロス円も急落するといった荒れた展開になったのではないでしょうか?

 この影響があったと考えれば、3月に入るとともに米ドルの下落が終息に向かっていったというのは納得できると思います。

米ドルはかなりの「売られ過ぎ」になっている

 ここまでご説明してきたように、2月下旬に始まった米ドルの下落が3月に入って早々に一巡するというのは、確かにここ数年のパターンでした。

 もちろん、今年はそのようにならず、このまま米ドルの下落が一段と広がる可能性もあるでしょう。

 ただ、私は今年も例年のパターンどおり、米ドル安がクライマックスを迎えるのではないかと考えています。その理由は、そもそも米ドルがかなりの「売られ過ぎ」になっていると思っているからです。

記事の続きを読む

関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

吉田 恒 

立教大学文学部卒業後、自由経済社(現・T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。同社代表取締役社長、T&Cホールディングス取締役歴任。緻密なデータ分析に基づき、2007年8月のサブプライムショックによる急激な円高など、何度も大相場を的中させている。2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケット エディターズ」の日本代表に就任。


吉田恒のデータが語る為替の法則

為替相場には法則がある! 数々の大相場を的中させてきた吉田恒が、豊富な過去データを分析して法則を導き出し、為替の先行きを予想します。

「吉田恒のデータが語る為替の法則」

⇒バックナンバー一覧