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会話がはずむ雑談力
【第1回】 2017年1月16日
著者・コラム紹介バックナンバー
齋藤孝

ビジネスになぜ雑談力が必要なのか

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情報伝達や目的のはっきりした会話はできるけれど、意味のない話をするのは苦手という人は多い。そもそも雑談のもつ意味とは、なぜ今、雑談力が求められているのか。

企業研修のカリキュラムにも組み込まれている「雑談力」とは、どういう能力のことを指すのだろうか? Photo:milatas-Fotolia.com

何気ない会話こそ難しい

 最近では、ビジネススキルの1つとして「雑談力」に注目が集まっています。企業研修のカリキュラムにも組み込まれているほど。一見何気ない会話の思える雑談ですが、案外苦手意識を持つ人も多いようです。

「あら、○○さん」
「ああ、どうも」
「……」
――信号待ちの交差点でご近所さんに会っても、話ができず間が持たない。

「もうすぐ上司が参りますので、しばらくお待ちください」
「わかりました」
「……」
――取引先で商談をするとき、本題以外の話ができない。

「はじめまして。新しく御社の担当になった○○です。よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「……」
――初対面の人と名刺交換しても、その後の話が続かない。

 ああ、話し上手になれたらいいな――でも、口下手だから。
 ああ、誰とでも気軽に雑談できたらいいな――でも、トーク術がないから。
 ああ、気のきいた返しができるといいな――でも、コミュ力がないから。

 こんな風に考える人は少なくありません。
 でもそれは考え違いです。

 雑談の本質は、相手との距離を縮め、その場の空気を和らげることにあります。ペラペラと饒舌に胸中を披歴することではありません。話の上手下手、トーク術の有無はまったく関係ないのです。

 黙っていることで、自分も、そして自分と同じように相手も感じているだろう「気づまり感」や「気まずさ」「居心地の悪さ」を解消できればそれでOK。
 ちょっとした法則やルールを知り、簡単なテクニックさえ身につければ、本当は雑談なんて誰にでもできます。
 いつも沈黙になってしまう、雑談はどうも苦手という人は、雑談ができないのではなく、まだそのやり方を知らないだけなのです。

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