ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
金融市場異論百出

トランプによる民主主義の崩壊
ハーバード大教授が真剣に警告

加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
2017年1月26日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage
アウトサイダーであるトランプ米大統領は、「ポピュリスト」という既存の枠組みからも逸脱しているかもしれない Photo:AP/アフロ

 日本では、「ポピュリズム」は「困った現象」という文脈の中で語られることが大半である。しかし、米国人と話してみると、必ずしも「悪」ではないというニュアンスが含まれていることがある。

 なぜなら、1800年代に米国で台頭した当初のポピュリズム(人民主義)は、産業界や金融界に金の力で支配されていた政治を、民衆が取り戻すための運動だったからだ。しかし、その動きは二つの潮流に分かれて変化していく。

 米ジョージタウン大学のマイケル・カジン教授(歴史学)によると、一つは「民衆」を階級ベースで考え、民族や宗教の相違は重視しないポピュリズムだ。

 もう一つは、「民衆」の範囲を狭く定義し、欧州系市民だけが「本物の米国人」であり、彼らだけが米国の恵みを受け取れると主張する人種差別的なポピュリズムである。この動きは1882年に中国人排斥法を可決させ、第2次世界大戦中には日系市民を強制収容所に送り込んだ。

 この潮流に、今日のドナルド・トランプ米大統領および彼の支持者はつながっている。トランプ氏の口から出るイスラム教徒への言及は、かつての日系市民への攻撃と「同じ」だと、カジン教授は指摘している(「フォーリン・アフェアーズ・リポート」2016年11月号)。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年2月25日号 定価710円(税込)

特集 弁護士・裁判官・検察官 司法エリートの没落

知られざる法曹界の真実

【特集2】
サントリーと創業家
グローバル化への試練

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事


金融市場異論百出

株、為替のように金融市場が大きく動くことは多くないが、金利の動向は重要だ。日本を代表する日銀ウォッチャーが金融政策の動向を分析、金融政策の動向を予測する。

「金融市場異論百出」

⇒バックナンバー一覧