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組織の病気~成長を止める真犯人~ 秋山進

経営者に必要な「責任感、情熱、判断力」を今から訓練する法

秋山進 [プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役]
【第58回】 2017年1月30日
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最初から全てのレベルで思考・業務遂行できる人はいません。これはという人材を見つけたら「判断力」を磨くトレーニングが必要です

 イギリスがEUを離脱し、アメリカにはトランプ政権が誕生。世界は今まさに大変化の時代にある。こうした新しい現象の裏では、構造的な枠組みが大きく変化している可能性がある。地政学的にも科学技術的にも大きな変化が生まれている今、それらが重なり合ってどのように変化していくかは、常人では想像すら難しい状態にある。したがって、このような時代においては、会社の舵取りを巧みに行うことがこれまで以上に重要になる。この役目を担うのは経営者である。どの組織においても「この人の言うことならついていこう」と思える優秀な経営者が必要だ。

 私が思うに、こうした時代のリーダーに求められるのは以下のような資質だ。

 (1)自分こそが舵取りを担うという強烈な「責任感」と、ともに働く人たちと自らをも鼓舞する「情熱」(静かな情熱もある)に満ちている

 (2)組織がこれからどの方向に向かうのか、判断の軸を明確に持つ。そして、場合によっては修正していく

 これらは、マックス・ウェーバーが『職業としての政治』で著した、社会のリーダーとしての政治家に求められる3つの重要な資質の「情熱」「責任感」「判断力」と重なる。

 さて、あなたの会社のトップはこれらの要件を満たしているだろうか?

 こういう質問をすると、たまに「YES!」と答える人がいる。最近の会社は良い経営者を任命するようになったのだなと思うこともあるが、基本的にはほとんどの人が「NO!」と答える。

 では、質問を変えて、あなたはこの3つの資質を満たしているだろうか? あるいは、将来的に満たす可能性はあるだろうか?

 これに対してもまた、ごくごく少数の「YES」があり、ほとんどは「NO」という答えが返ってくる。

 では、あなたの周りに、“将来”このような頼りになるトップになる可能性のある人はいるだろうか?

 こう聞くと「数人いる」と答える人が多くなる。

 新規事業を成功させた事業部長や、経営計画のとりまとめで主要な役割を果たした経営企画部長など、「役員前の部長」あるいは「平の取締役」の名前が挙がる。

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秋山 進 [プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役]

リクルート入社後、事業企画に携わる。独立後、経営・組織コンサルタントとして、各種業界のトップ企業からベンチャー企業、外資、財団法人など様々な団体のCEO補佐、事業構造改革、経営理念の策定などの業務に従事。現在は、経営リスク診断をベースに、組織設計、事業継続計画、コンプライアンス、サーベイ開発、エグゼクティブコーチング、人材育成などを提供するプリンシプル・コンサルティング・グループの代表を務める。京都大学卒。国際大学GLOCOM客員研究員。麹町アカデミア学頭。

著書に『「一体感」が会社を潰す』『それでも不祥事は起こる』『転職後、最初の1年にやるべきこと』『社長!それは「法律」問題です』『インディペンデント・コントラクター』『愛社精神ってなに?』などがある。


組織の病気~成長を止める真犯人~ 秋山進

日本には数多の組織があり、多くの人がその中に属しています。組織は、ある目的のために集まった人たちで成り立っているにも関わらず、一度“病”にかかれば、本来の目的を見失い、再起不能の状態へと陥ります。しかも怖いのが、組織の中の当人たちは、“病”の正体が分からないどころか、自分たちが“病”にかかっていることすら気づけない点です。

この連載では、日本の組織の成長を阻害している「組織の病気」を症例を挙げて紹介。コンプライアンスの観点から多くの企業を見てきた筆者が考える治療法も提示します。

「組織の病気~成長を止める真犯人~ 秋山進」

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