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中学版・受験の真相

中高一貫校の今春大学合格実績ほぼ出揃う
教育力評価のバロメーター、東大合格者数は?

安田賢治 [大学通信常務取締役]
【第8回】 2011年4月1日
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 東北地方太平洋沖地震で被災された方には謹んでお見舞い申し上げます。

 地震当日は、交通機関がストップしたため、部活や補習などで登校していた生徒が帰宅できなくなり、そのまま生徒を学校に泊めた私立中高もあったようだ。地震の直後から休業していた塾も多かったが、ここにきてようやく授業再開となってきている。来年受験の生徒や保護者にとっても予想外の苦労が続いているが、皆、同じ条件なのだから、その中でしっかり学んでいってほしいと願っている。

やはり影響力が大きい東大合格者数
最難関合格は確かな教育力の証し

 状況は騒然としているが、今年の一貫校の大学合格実績がほぼ出揃った。大学合格実績は翌年入試の志願者数増減に直結する。とりわけ影響力の大きいのが東京大学だ。

 「どこの一貫校や塾などでも東大、東大と騒いているが、子どもを東大に進学させようとは思わないから関係ない」という考え方もある。その本音は「子どもと親が望む第一志望校には合格させてほしい」ということだ。しかし、最難関の東京大に合格者がいる学校は、子どもがどの大学・学部を第一志望にしようとも、合格させる確かな教育力がある証しに他ならない。

 東京大の合格状況は、ひとつの指標に過ぎないが、同時にもっとも信頼性のおける教育力評価でもあるのだ。3月25日現在の一貫校の合格状況を見ていこう。

今年も首都圏一貫校で
東大合格者数が増加傾向

 昨年は、首都圏の一貫校で合格者が増えたところが多かったことが話題になった。地方の受験生が東京大より地元の国立大を選んだからだ。経済不況の影響が大きいと見られるが、今年もその傾向は変わらなかった。東京大の発表データによると、東京からの合格者占有率は昨年32.5%だったが、今年はさらにアップして33.8%となった。東京以外の関東地方は昨年と同じ18.3%の割合で、合計すると昨年に続き関東地方からの合格者が5割を超えたことになる。

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安田賢治[大学通信常務取締役]

56年兵庫県生まれ 早稲田大学政治経済学部卒業後、大学通信入社現在に至る。著書に「中学受験のひみつ」(朝日出版)「笑うに笑えない大学の惨状」(祥伝社)「教育費破産」(祥伝社)がある。


中学版・受験の真相

2010年は26万人。全生徒数に占める割合は7.2%で、この比率は30年前の2.5倍。私立中学の在籍者数である。さらに驚くべき数字がある。東京都における私立中学校への在籍割合は26.2%、実に4人に1人が私立を選んでいるのだ。いまどきの中等教育に、お父さんの経験則はまったく通用しない。子どもの教育に父親として責任を果たす、そのためにはまず中等教育の現実を知る必要がある。大学入試の実績分析を通して中学校・高校を見続けて約30年、学校評価の第一人者が中学受験をズバリ解説します。

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