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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

意思決定には勇気が必要
だが、確信がないままで実行を急いではならない

上田惇生
【第235回】 2011年4月4日
著者・コラム紹介バックナンバー
ダイヤモンド社刊
1785円(税込)

 「いよいよ意思決定の準備は整った。満たすべき条件は検討し、選択肢はすべて俎上に載せ、得るべきものとリスクは天秤にかけた。何を行なうべきかは明らかとなった。しかし、まさに決定の多くが行方不明になるのが、このときである」(ドラッカー名著集(1)『経営者の条件』)

 ドラッカーは、「そのとき、行なうべき意思決定がけっして愉快なものではなく、容易なものでもないことが急に明らかになる」という。とうとうここで、決定には判断と同じくらい勇気が必要であることが明らかになる。

 薬は苦くなければならないという必然性はない。しかし、一般的に良薬は苦いものである。

 ドラッカーは、ここで絶対にしてはならないことがあるという。すなわち、もう一度調べようという誘惑に負けてはならない。それは臆病者の手である。ドラッカーは、臆病者は勇者が一度死ぬところを1000回死ぬという。

 とはいえ、意思決定の意味について、完全に理解しているという確信なしには実行を急いではならない、ともいう。

 10回のうち9回は、不安に感じていたことが杞憂だったことが明らかになる。しかし、10回に1回は、重要な事実を見落としていたり、初歩的な間違いを犯していたり、まったく判断を間違っていたりしていたことに気づく。

 「10回に1回は突然夜中に目が覚め、シャーロック・ホームズのように、重要なことはバスカヴィル家の犬が吠えなかったことだと気づく」(『経営者の条件』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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