今回も前回、前々回に引き続き、昨今取りざたされているAIを含めたデジタルによる働き方改革(デジタル・ワークプレイス)について述べてみたいと思います。
私は、デジタル・ワークプレイスによる価値を、従来の「生産性の向上」に加え6つに分けて考えています。
- エンゲージメント・スコア、ロイヤリティーの向上、退職率の低減などの人事的な効果
- 直接的なコストダウン
- 人材活用の推進
- ボトムアップ型の意思決定支援、突然変異型アイデアの創出
- 人材育成
- AIやBotの活用による生産性の爆発的向上
今回は、上記の5つ目と6つ目について記述したいと思います。
高齢化したベテランの
ノウハウを数値化する
まずは人材育成についてのデジタル技術の活用です。
少し前になりますが、大学の先生と「本田宗一郎や松下幸之助は蘇る」といった話をしたことがあります。進化した機械学習を活用すれば、語録が沢山残っている偉人は、それらをコンピュータに覚えさせることにより、彼らが存命時に行っていた「アドバイス」を再現することが可能になるかもしれません。
ある企業では、典型的な場面を想定して、その場面に対しどのような行動ができる社員かということを評価し、人事考課につなげていました。