ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える

「ボトムアップ」の合意形成と
「トップダウン」のスピードは両立できる

――デジタル・ワークプレイスが企業と社員にもたらすもの(2)

安間 裕 [アバナード株式会社 代表取締役]
【第24回】 2017年1月23日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 今回も、前回に引き続き、昨今話題となっているAIを含めたデジタルによる働き方改革(デジタル・ワークプレイス)について述べてみたいと思います。

 前回にも書きましたが、私はデジタル・ワークプレイスによる価値を、従来の「生産性の向上」に加え、次の6つに分けて考えています。

  • エンゲージメント・スコア、ロイヤリティーの向上、退職率の低減などの人事的な効果
  • 直接的なコストダウン
  • 人材活用の推進
  • ボトムアップ型の意思決定支援、突然変異型アイデアの創出
  • 人材育成
  • AIやBotの活用による生産性の爆発的向上

 今回は、上記の3つ目と4つ目について記述したいと思います。

人材活用の推進

 最近のバズワードとして、「タレントマネジメント(タレマネ)」が取りざたされています。デジタル・ワークプレイスは、従来型のタレマネに加えて、さらに進化した人材活用を実現する可能性を持ちます。

 前回も述べましたが、最新のデジタル・ワークプレイスは、それそのものがもたらす「生産性向上」「コストダウン」などの価値に加え、「働き方の見える化」を可能とします。

 例えば、人や部門別に、「Excelの使用時間が極端に長い」「Wordの大量保存が頻繁」などを捉えられるようになり、そこから深堀をすると、「読みもしないマネジメント報告を大量に作っている」とか、次回以降で記述する「AIやBotによる自動化の可能性」などが垣間見えてきます。

 結果として、本来注力するべき業務に人材を集中化することが可能となります。

 また、各人の「得意分野」や「これまでの経歴」「人事考課」などの人事データを機械学習させることにより、「こういうプロファイルを持つ人は、こういう部門で活躍する」とか、「こういう特性を持つ人は、こういう上司の元だと成長する」などといったことまで、透けて見えてくることになります。

 人材を本来業務へ注力させることに加え、持っている力を最大化し、活躍できる場に関しての考察も与えてくれます。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
IT&ビジネス
クチコミ・コメント
facebookもチェック

安間 裕 [アバナード株式会社 代表取締役]

団体系保険会社、外資系商社を経て、1998年にアクセンチュアに入社。その後外資系広告代理店を経て2001年に再度アクセンチュアに入社、アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズの設立に携わり2002年8月に同社代表取締役社長に就任。2009年アクセンチュア執行役員アウトソーシング本部長、2010年執行役員ビジネスプロセス・アウトソーシング統括本部長を歴任。副社長としてフューチャーアーキテクトの経営に携わった後、2014年4月にアバナードに入社。1982年明治大学文学部文学科フランス文学専攻卒。1959年生まれ。


ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える

IT業界のフロントランナーである筆者が、日本企業の経営やビジネスの最前線で働く人々に向けておくる連載第2弾。昨今のITで起きていることを、いわゆる「Buzz Word(はやり言葉)」としてではなくビジネスの言葉で解説。客観的データを基にした冷静な分析で、今日から仕事への意識を変えられるヒントを提供する。

「ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える」

⇒バックナンバー一覧