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10年後、君に仕事はあるのか?
【第3回】 2017年2月21日
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藤原和博

たくさん「恥」をかいた子どもが「雇われる力」を身につける

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ゆっくり大人になればいい

 現在の日本では成人が20歳ですから、16歳で8割がた大人じゃなきゃいけないことになります。でも、成人を20歳と決めたのは、平均寿命が50歳前後だった頃の明治期の日本です。あの不朽の名作『坂の上の雲』の主人公・秋山真之や夏目漱石は49歳で死んでいますしね。その前の江戸時代はもっと短命だったから、15歳くらいで元服させて戦にも参加させたし、結婚もしました。

いまは寿命が倍に延びて、君たちならたぶん90歳前後まで生きるのでしょうから、成人式はその半分よりちょっと前の、40歳くらいでいい感覚ではないかと思うのです。ゆっくり大人になればいい。

 45年間ほどの人生では、20歳で成人すれば、大人の期間はあと25年です。40歳くらいで隠居して、あとは悠々自適の余生だというのもわかります。でも、90歳前後まで生きる君たちにとっては残りが長すぎる。60歳で会社を退職したり現役を引退したとしても、あと30年あるんですから。

 100年前の一生分が余るわけです。だったら、やはり倍の40歳で成人するんだと考えればいい。法律や制度を変更する必要はありません。自らがそう考えて生きればいいんです。40歳からでも、50年の大人としての人生が待っているのですから。

だから僕は、30代まではあまり「恥」や「嫉妬」に惑わされず、ある意味、無謀に生きるのがいいと考えています。早熟な人は例外ですが、社会的なミッション(使命)を持った大人として生きるのは、40代からでいいのではないでしょうか。それまでは下準備ですから、無謀に生きて、いっぱい恥をかいたらいい。 

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藤原和博(ふじはら かずひろ)

教育改革実践家。奈良市立一条高等学校校長。元リクルート社フェロー。1955年東京生まれ。1978年東京大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。メディアファクトリーの創業も手がける。1993年よりヨーロッパ駐在、1996年同社フェローとなる。2003年より5年間、都内では義務教育初の民間校長として杉並区立和田中学校の校長を務める。2008年~2011年、橋下大阪府知事の特別顧問。2014年から佐賀県武雄市特別顧問。2016年、奈良市立一条高等学校校長に就任。 『人生の教科書[よのなかのルール]』『人生の教科書[人間関係]』(いずれも、筑摩書房)など人生の教科書シリーズ、『35歳の教科書』(幻冬舎)、『坂の上の坂』(ポプラ社)、『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』(東洋経済新報社)など著書多数。

 


10年後、君に仕事はあるのか?

近い将来、AIの台頭や一層のグローバル化、就活の地殻変動などの影響で到来する「仕事が消滅する時代」。そんな時代に必要とされるのが、「雇われる力」(エンプロイアビリティ)だ。 本連載では、教育改革実践家である藤原和博氏の最新刊『10年後、君に仕事はあるのか?』(ダイヤモンド社)の内容をもとに、2020年代の近未来を生き抜くための「雇われる力」の身につけ方をお伝えする。若手ビジネスパーソンや中高生の子どもを持つ保護者には、ぜひ一読していただきたい内容だ。

「10年後、君に仕事はあるのか?」

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