初めて海外に赴任する人にとって、外国語のハンディはとても大きいものです。日本企業の英語公用語化の動きは、社員が外国語のハンディを乗り越えて海外で仕事をするための準備のためではないのか、と考えることもできます。
日本人が海外で国内同様に仕事するには、外国語に対する意識と思考様式の壁を越えなければなりません。
しかし、出発前にある程度は外国語の勉強をみっちりとやっていたのに…。
「あなたの話はわからない」
「あなたの意見に反論があります」
なぜこんなに現地で言葉が通じないのでしょうか?
まず、日本人が海外の仕事に対してもっているイメージが根源的に違います。日本人は「外国語を鍛える」ことばかりに目がいきがちですが、外国語を向上させるために等しく重要なのが「海外仕様の思考」です。
この二つが整って初めて、日本人は現地の人と互角な対話ができるようになります。
最初に海外仕様の思考を身につけよう!
■それって、人種差別じゃない?
海外の生活で、日本人は固定観念から現地の人のやり方や習慣を誤解してしまうことがあります。
たとえば、日本のレストランは予約なしで入れますが、海外では予約をしてから出かけるのが当たり前。電話での予約の会話が十分でないと、予約をしているのに本人となかなか認めてくれなかったり、予約自体が混み合っていて30分も店で待たされたりすることがあり、日本人は怒りを爆発させてしまいます。
「人種差別じゃないのか!」と受付で怒声を発している日本人の姿を見ることがありますが、それは日本人の完全な誤解です。