サーキュラーエコノミーは時代の要請 世界に伍して日本が輝くビッグチャンス

パンデミックやロシアのウクライナ侵攻、世界的な半導体不足。世界はこの数年、従来通りのビジネスができず、混乱が続いた。しかし、次の変化の波はすでにすぐそこまで来ている。「サーキュラーエコノミー」(循環型経済)の到来がそれだ。ここまでESG経営やカーボンニュートラルなど、サステナビリティの文脈で論じられてきた企業の環境対応は、今後この1点に集約される可能性すら出てきている。日本でこのサーキュラーエコノミーを自社の成長テーマととらえ、先行的な取り組みを見せるのが、三井住友ファイナンス&リースだ。みずから“サーキュラーエコノミーのプラットフォーマー”になることを志す同社の現在地点について、これから目指す理想の姿はどこにあるのか。同社取締役 専務執行役員の関口栄一氏に、アビームコンサルティングでサーキュラーエコノミーの支援部隊を率いる山中義史氏が尋ねた。

激変する事業環境の次はサーキュラーエコノミー

山中 我々アビームコンサルティングは、長く製造業のサプライチェーンマネジメント(以下SCM)に関わる支援を行ってきました。その観点から、サーキュラーエコノミー(循環型経済、以下CE)がどのように今後の産業構造を変革していくのかに注目しています。その立場から、日系企業としてCE に全社を挙げて取り組んでいる三井住友ファイナンス&リース株式会社(以下SMFL)の動向には、強い関心を寄せてきました。今回は、ここまでの経緯と今後の目標などについて伺えたらと考えています。