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悪魔の対話術 ~ビジネスで「したたか」に成功する~
【第13回】 2008年8月12日
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内藤誼人  [心理学者]

「3回の食事」より、「1回のお酒」

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 最近では、交際費についてうるさくなってきたので、接待という習慣が少しだけ薄れてきたような印象を受ける。バブル期のように料亭で豪勢な接待をしているのは、慎もうという風潮があるのだ。

 しかし、「食事をする」というのは、お互いに腹を割って話すときに、かなり効果的な方法であることはいうまでもない。

 お腹がいっぱいになって満足感を味わうと、私たちはだれしも饒舌(じょうぜつ)になるものである。それはお酒を飲みに行けば、すぐに理解できる。どの居酒屋に入ってみても、そこにはお客の高らかな笑い声が絶えない。愚痴や不満などを大声でしゃべっている人たちも多い。

 食事をさせたり、お酒を飲ませれば、別に高度なテクニックを使わなくとも、相手のホンネや意見をはっきりと聞き出すことができるのだ。

人は満腹になると
饒舌になる

 説得技法のひとつに、「ランチョン・テクニック」と呼ばれる方法がある。

 ランチョンというのは、「昼食」のことであって、「昼食を一緒にとれば、それだけお互いの親密感が高まる」という、欧米のビジネスマンがよく利用する方法だ。日本人の場合には、夜の接待のほうがどちらかというと主流であるから、「ディナー・テクニック」と言い換えてもいいだろう。

 部下の勤務態度がどうにも目について、やる気も感じられないとしよう。こんなときは、「どうした?何か悩みでもあるのか?」と問いただしてみても、部下のほうは、すぐにホンネを語ってくれないかもしれない。

 ところが、「ちょっとお腹すかないか。何かつまみながら、話でもしようや」と食事に連れ出すと、思わぬホンネを聞き出せるかもしれない。満腹にさせれば、それなりに快の状態になり、それによって部下も口を開くようになるのだ。

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内藤誼人 [心理学者]

慶応義塾大学社会学研究科博士課程修了。(有)アンギルド代表取締役。現在は、企業研修や講演等で、心理学の法則をもとにした人材育成や販売促進、企画力促進などに力を注いでいる。著書に『「人たらし」のブラック心理術』(大和書房)、『人は「暗示」で9割動く!』(すばる舎)、『パワーセルフ』(ダイヤモンド社)ほか多数。


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