4月24日投開票の統一地方選後半戦でも民主党は大敗した。
主たる敗因は明らかに菅直人政権の大震災対応が評価されていないことだが、首相はこれを全面的に否定。政権交代後の政権運営への評価とした。要するに、鳩山由紀夫前政権や民主党全体の責任だと言うのである。
この発言で、首相は、地方選に立候補した人をすべて敵にまわし、彼らを支持した人たちまで敵にしてしまった。選挙の現場で戦った人には、敗因が身に染みてよくわかるからだ。街角で大震災対応を批判する人に対して、必死に首相を擁護してきたのだから許せない気持ちになる。
勢いをなくした河村陣営、評価高まる社民党
統一地方選、各地の動き
河村たかし名古屋市長が率いる「減税日本」は愛知6区の衆院補選で惨敗した。
やはり地域政党がそのまま国政政党に発展するには無理がある。それに、“減税”にも戸惑う人が多いだろう。特に今回は大震災下であるから説得力が乏しい。また、河村氏特有のパフォーマンスも、全国レベルではマイナスになるのではないか。
世田谷区長には前社民党衆院議員の保坂展人氏が当選した。脱原発を唱え続けてきた社民党にはかなり再評価の声がある。全国レベルでも、“原発”は投票行動を少なからず左右している。
予断を許さない連休後の政局
首相が辞めないことこそ“責任放棄”だ
さて、統一地方選が終わっていよいよ大政局が始まるかもしれない。
特に連休後の政局は予断を許さない。