本質を追及できないマスコミと
支持率を下げるばかりの野党

 というわけで、マスコミにとってはこの森友学園問題はどうも筋が悪い。周辺キャラが目立ちすぎて安倍総理がどんどん雑魚キャラになってしまっているし、そもそもマスコミは、この問題に関して「本質的な部分」には斬り込めない。なぜなら、この問題の本質は「国有地の不正な払い下げ」であって、そこの本質を追及していくと、大手マスコミ自身の本社敷地の国有地払い下げ問題、つまり相場より格安に取得した問題や、大物政治家が関与した問題へとつながり、壮大なブーメランになるからだ。先述した菅野氏が囲み取材の際、「なぜ財務省のこの役人を取材しないのか?」と記者たちに苦言を呈していたが、それはマスコミにとってはやぶ蛇で、できるわけがないのだ。

 野党も、この問題追及に関しては失敗している。とくに「政権交代を目指す」と公言している民進党。森友学園問題で揺れたこの3月、むしろ民進党は1月と比べて支持率を下げている。また、委員会での質問で安倍総理を激怒させた小池書記局長の共産党も、支持率を下げている(NHK放送文化研究所調べ)。国会での激しい追及も、野党にとっては何の効果ももたらしていないということだ。

 このように民進党も共産党も支持率を伸ばせていないのは、森友学園問題を追及しても「国民に訴求するもの」が何もないからだが、ではどうするべきだったのか。それは国民の関心がどこにあるかによる。財務省理財局を叩いても、国民は実はそれほど大きな関心は抱かないだろう。国民は日常会話では役所の悪口を言っているし、小池都政のように行政改革が重要な政治課題となって国民の支持を得ることもあるが、今回の件で理財局批判はまったく高まっていない。

 また、塚本幼稚園の愛国教育を批判しても意味がない。たしかに、園児たちに中国や韓国のことを大声でディスらせることや、「安倍総理、頑張れ〜」と叫ばせることは、政治的には保守寄りの僕から見ても異様だ。どうかしていると思う。保守派の論客からも批判がある。しかし、愛国教育や教育勅語を教えること自体に拒否反応を示すのはリベラルだけで、しかも今の日本ではリベラルは絶滅危惧種のようなものなので、野党とマスコミが結託して「森友学園は愛国教育を推進するおかしな学校」という印象操作をいくらやろうとしても、政権打倒にはとてもたどり着けないだろう。塚本幼稚園に関しては暴力事件やお金の問題など、いろいろスキャンダルも報道されているが、これはあくまで森友学園の問題であり、監督官庁である大阪府の問題であり、安倍政権に関する問題ではない。というわけで、愛国教育を政治問題にしたくてもそれは無理だろう。