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吉田恒のデータが語る為替の法則

「ビンラディン・ショック」で、ついに破裂した
原油高&ユーロ高バブル。さらに急落か?

吉田 恒
【第131回】 2011年5月11日
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 日本のゴールデン・ウィーク(GW)の間に大きく動いたのは、ユーロと原油でした。そこで今回は、難しいユーロ相場を予想してみたいと思います。

 私はこの5月に、ユーロが1.4ドル割れへともっと下がると見ています。

 そして、それはクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)を通じて、米ドル/円の「二番底」シナリオにも影響すると思っています(「ドル安は5月にクライマックスの可能性大!カギはヘッジファンドの手仕舞いと米金利か」など参照)。

ユーロ/米ドルの下落は、米雇用統計の影響だけか?

 5月6日(金)に発表された4月分の米国雇用統計は、失業率は前月より悪化したものの、非農業部門雇用者数(NFP)は事前予想より良い結果となりました。

 これを受けて、全体的には「米ドル買い」の流れとなったわけですが、とりわけユーロ/米ドルは1.43ドル割れ近くまで、一気に「米ドル高・ユーロ安」が進みました。

ユーロ/米ドル 1時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足

 これは、米国雇用統計の影響以上に、ギリシャのユーロ脱退観測といった「ユーロ自滅」の材料が影響したとの理解が一般的だと思います。

 それにしても、ユーロは最近、欧州財政不安など自滅材料に対する反応がすこぶる鈍くなっていましたが、今回の「ギリシャのユーロ脱退観測」は、これまでと比べものにならないほどのユーロにとっての悪材料だったということなのでしょうか?

 その可能性もなくはないと思います。それ以上に、ユーロが悪材料に反応しやすくなっていたということが重要ではないでしょうか?

悪材料に反応しやすくなったユーロ

 どういうことかと言うと、1つには、ユーロは「買われ過ぎ」、一方の米ドルは「売られ過ぎ」で、「ユーロ売り・米ドル買い」に反応しやすくなっていたということです。

資料1

資料2

 そしてもう1つ、ユーロと基本的に正の相関関係にある原油価格が急落していたという要因も見逃せないでしょう。

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吉田 恒 

立教大学文学部卒業後、自由経済社(現・T&Cフィナンシャルリサーチ)に入社。財務省、日銀のほかワシントン、ニューヨークなど内外にわたり幅広く取材活動を展開。同社代表取締役社長、T&Cホールディングス取締役歴任。緻密なデータ分析に基づき、2007年8月のサブプライムショックによる急激な円高など、何度も大相場を的中させている。2011年7月から、米国を本拠とするグローバル投資のリサーチャーズ・チーム、「マーケット エディターズ」の日本代表に就任。


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