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三谷流構造的やわらか発想法

子どもの視点~空飛ぶ地下鉄が教えてくれる歴史と地形

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第9講】 2011年5月31日
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地下鉄が空を飛んだ!

 銀座線はその名の通り、東京・銀座から西は渋谷、北は浅草を結ぶ首都圏地下鉄の大動脈(*1)です。全長14㎞ちょっとなのに19駅もあり、最高時速も65㎞に過ぎません。

 丸ノ内線も同様です。東京・丸の内を中心に、新宿・荻窪と池袋を結びます。支線を除く24㎞に28駅がひしめき、新宿駅と新宿三丁目駅(新宿御苑の近く)間は、たった300mしかありません。

 そしてこの2つの地下鉄には、共通の面白い特徴があります。

 ある日、丸ノ内線に乗っていました。

 昼間なのでそこそこ空いていましたが、ドア脇に立っていました。そうしたら、逆側のドアにへばりついている、小さな少年がひとり。

 ようやく顔が、ガラス部分に届くほどの背の高さ。年長さんくらいでしょうか。

 地下鉄だからドアの外は真っ暗。ガラスをのぞき込んでも、自分の顔と、ときどき光る白いライトが見えるくらい。

 なのに熱心に見続けています。

 ところが突然、周りが明るくなり、列車は空中へと放り投げられたかのように! 少年は「わあっ!」と声を上げます。

 上は青空、はるか下には川、横は緑の崖と白い大きな橋が、パノラマのように拡がります。

 でもそれも一瞬。すぐにまた、列車は漆黒(しっこく)の闇の中に戻っていきます。

 少年は興奮した声で、となりのお母さんに問いかけます。

 「お母さん! どうして地下鉄なのに、お外に出るの?」

*1 一日の運行本数は上下合わせて約740本。早朝から深夜まで、2~3分おきに運行されるので、日中時刻表を気にする人は、いない。

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三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

「三谷流構造的やわらか発想法」

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