コンサル大解剖Photo by Koyo Yamamoto, PIXTA

国内発のコンサルティングファーム、ベイカレントは急速な台頭を遂げてきた。足元で人員数は5000人を突破し、コンサルビッグ4超えも果たした。だが、あまりに急激な成長は組織や社内風土のひずみも顕在化させつつある。今年5月にベイカレントの新社長に就任した北風大輔氏の学歴に不可解な点があることも判明した。その一方、足元ではコンサル人気を追い風にベイカレントはトップ大学からの採用を増やしている。長期連載『コンサル大解剖』内の特集『ベイカレント 爆速成長の罠』では、複数回にわたり、ベールに包まれてきたベイカレントの実像を浮き彫りにする。第6回となる本稿では、同社の大学別の就職者数の経緯を明らかにしていく。ベイカレント関係者への取材を基に、最新の25年新卒入社の社員の主要大学グループ別の人数に加え、「最大派閥」の大学名も明らかにする。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)

北風氏の学歴、新聞と著書で不一致
25年春にコンサル職で466人が入社

 この5月にベイカレント社長に就任した北風大輔氏。ダイヤモンド編集部は、北風氏の経歴に疑問が多いことを報じてきた(『ベイカレント新社長の経歴に漂う“謎”とは?外資系IT、外資戦略系…“超華麗キャリア”の実相』参照)。

 学歴についても“謎”が多い(『新疑問が浮上!ベイカレント新社長の「日本IBM新卒入社」経歴に関係者証言で深まる“謎”…元首脳の学歴にも不可解な変遷が判明』参照)。社長就任の発表にあたり2月21日の日本経済新聞朝刊に掲載された略歴には、「1998年慶大経卒」と記されているが、過去の著書に掲載された学歴と異なっている。経歴や学歴への疑問は、クライアントや社内からの不信感を生む恐れもある。ベイカレントは「(北風氏の)経歴については、当社HPおよび新聞などで公表した以上の経歴詳細については公表を控えている」としている。

 トップの学歴に疑問が浮上した一方で、ベイカレントは業容拡大やコンサル人気による追い風で、トップ大学からの採用を急速に増やしている。では、ベイカレントの新卒社員の卒業大学の内訳とは。ダイヤモンド編集部の取材で、25年春に入社した全466人の大学グループ別人数が判明した。次ページでは、旧帝大、国立、早慶上理、GMARCH関関同立の大学グループ別の就職者数とともに、最大派閥の大学名を明かす。また、近年の大学別のベイカレントへの就職者数を明らかにし、採用の傾向を探っていく。