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実録 さぬき“町おこし”プロジェクト
【第7回】 2011年6月20日
著者・コラム紹介バックナンバー
佐々木繁範 [リーダーシップ・コミュニケーション・コンサルタント]

中身はともあれ「目立てばいい」
土産物の古い常識を変えるには?

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人は変われる。初めは凡庸な試作品しか作れなかった菓子事業者たちも、ようやく本気スイッチが入り、ついに皆が納得する土産菓子の姿が見えた
しかし、新商品開発は中身ができて終わり、ではない。ネーミング、パッケージ、製造や流通と課題は山積。ドタバタ町おこしの試行錯誤は続く。

 満場一致で採用が決まった創作和菓子「拝みもなか」と「へんろの小石」は、味の絶妙なバランスを目指し、また、菓子事業者全員が製造できるよう、技術やノウハウを共有しながら改良が進められた。

 そんな中、大きな問題が残っていた。ネーミングとパッケージである。

 パッケージは商品の売れ行きを大きく左右する。これまでの会合でも、土産物屋のメンバーから「とにかく包装を重視してくれ」と言われており、「中身は二の次」という極端な意見すら出ていた。

 たしかに、観光土産と言えば、人気キャラクターや名前が派手に印刷された「目立ってなんぼ」のものが多い。

 しかし今回は、お遍路を終えた感動を、土産を渡した相手と分かち合う、結願をつなぐことを目指している。そうした想いが伝わるパッケージにしたかった。

 ただし、予算も時間も限られている。表現、伝わり方、デザイン…すべてにおいて発想の転換が必要だった。

すべて自前でやれる能力はない。ならば、どうする?

 そこで東京に帰り、知人のクリエイティブ専門家に協力を仰ぐことにした。実力ある方々にもかかわらず、それに見合った予算はない。正直、断られても仕方なく、「当たって砕けろ」という気持ちだった。

 しかし、ありがたいことに、この町おこしの志に共感してくれ、ボランティア同然で協力してくれることになった。そのときの感謝の気持ちは、筆舌に尽くしがたい。

 ともあれ、商品開発力をつけることが目的の町おこしプロジェクトでありながら、あえて東京の専門家に声をかけたのには、理由があった。

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佐々木繁範 [リーダーシップ・コミュニケーション・コンサルタント]

リーダーシップ・コミュニケーション・コンサルタント。ロジック・アンド・エモーション代表。
1963年福岡県北九州市生まれ。1987年に同志社大学経済学部を卒業後、日本興業銀行に入行。1990年にソニー株式会社に入社。盛田昭夫会長の直属スタッフとして企業外交を補佐、その間にスピーチ・ライティングを学ぶ。1995年から97年までハーバード・ケネディ・スクールに留学、公共経営学修士号を取得。帰国後、2001年まで出井伸之社長の戦略スタッフ兼スピーチ・ライターを務める。ソニーでは計100本以上のスピーチ・サポートを手がけると ともに、IT戦略会議の議長補佐として、IT国家戦略の策定にも携わる。その後、数社にて経営改革に携わり、2009年に経営コンサルタントとして独立。リーダーシップとコミュニケーションを専門とし、経営者やリーダーの組織求心力と影響力の向上を実現するためのメッセージ発信を支援している。ホームページ:http://www.sasakinet.jp
著書に『思いが伝わる、心が動くスピーチの教科書』(ダイヤモンド社)がある。


実録 さぬき“町おこし”プロジェクト

これといった名産品もなく、過疎化の進むさぬき市で町おこしプロジェクトが始まった。カネも知恵も他人任せの依存体質から脱却し、全国に誇れる土産物の開発へ。町おこしに携わった経営コンサルタントが、紆余曲折、地方都市の自立の軌跡を赤裸々に紹介する。

「実録 さぬき“町おこし”プロジェクト」

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