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山崎元のマネー経済の歩き方

確定拠出年金の将来性

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第182回】 2011年6月20日
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 確定拠出年金「日本版401k」は、2001年10月に始まった。今年の4月末で、企業型の加入者が約371万人、個人型の加入者は約12万人と、拡大はしているのだが、普及のペースはゆっくりだ。たぶん、確定拠出年金ビジネスに進出した多くの金融機関の期待を下回っている。

 確定拠出年金の普及に弾みがつかない理由は複数考えられるが、最大の理由は、過去の運用環境だろう。人は、「運用で儲かった!」という例を周囲に見聞きするようになると、自分も運用がしたくなる生き物なので、株価が上昇するような運用の追い風が確定拠出年金の普及にとって最も効果的だ。追い風が吹くまでをなんとか凌いで、追い風のたびに運用資産の残高を伸ばしていく──という資産運用ビジネスの基本パターンは、確定拠出年金にあっても同様だ。

 確定拠出年金の大きなメリットは、掛け金が非課税(所得控除)になることと、運用益の課税を繰り越せることだ。

 したがって、ある程度以上の安定した所得がある人の場合、確定拠出年金に加入すると、月々の掛け金が非課税になることのメリットだけで「確実な儲け」が計算できる。金融商品やサービスの中で、顧客に対して「確実に儲かります」と言い切ることができるものは少ない。特に、個人型の確定拠出年金はもっと普及してもいいのではないか。宣伝不足の面もある。

 筆者自身もそうだが、勤務先の企業で厚生年金に加入しているだけで、企業独自の企業年金を持っていない場合、個人型の確定拠出年金に加入すると、月額2万3000円、年間27万6000円まで非課税にすることができる。適用されている税率によるが、メリットは小さくない。このことに気づいていないサラリーマンが大勢いるのではないだろうか。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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