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僕らの「人生交差点」~アフター3.11を生き抜く究極の二者択一

「嫁なき時代」に激増する“介護失業”
独り身息子たちが悲鳴を上げる「親の老後問題」

西川敦子 [フリーライター]
【第6回】 2011年7月1日
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 仮にあなたが独身で、親と同居しているビジネスパーソンだとしよう。いつものようにめまぐるしい1日が終わり、疲れて帰宅してみると、なんと玄関には倒れている親の姿が――。

 さて、親に万が一のことがあったとき、あなたは仕事を取りますか、それとも介護を取りますか。

 というわけで、今回のテーマは「シングル介護」。今、介護の担い手は、従来の主婦層からビジネスパーソンへと急速に変わりつつある。「“嫁”なき時代」における介護の厳しすぎる実情を、NPO法人介護者サポートネットワークセンター・アラジンの事務局長中島由利子さんに伺った。

<今回のお題>
「親が倒れたら、仕事と介護どちらを取る?」中島由利子さんの話

親の介護で退職する人が激増中!
直面する「同時多発介護」の恐怖

 親の介護で仕事を辞める人はどのくらいいるのだろう。少し前にさかのぼるが、総務省の就業構造基本調査によると、2006年10月~翌年9月までに介護で離職、転職した人は約14万4800人。「寿退職」の17万8000人に迫る数だ。男性でも増えており、約2万5600人と、その9年前の約2倍に急増している。

 なぜ今、介護失業者が増えているのだろうか。

 もちろん、高齢化の影響は大きい。厚生労働省の介護保険事業状況報告によると、今年1月の要介護認定者数は502万人。2000年4月の調査スタート時に比べおよそ300万人増えた。

NPO介護者サポートネットワークセンター・アラジンで は、毎週木曜  AM10:30~PM3:00に、介護の悩み相談【心のオアシス電話】をオープンしている。Tel 03-5368-0747 また、シングル男性介護者 の集い、シングル女性介護者の集いも開催。詳細はHPを参照。

 一方、介護する側にも変化が起きている。

 NPO法人介護者サポートネットワークセンター・アラジンの事務局長中島由利子さんは次のように明かす。

 「昔は介護といえば嫁の仕事だったのですが、今は娘や息子が担い手になっていることが多い。それも独身の人が目立ちます。とくにもともと親と同居していたというケースが圧倒的ですね」

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西川敦子 [フリーライター]

1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、独立。週刊ダイヤモンド、人事関連雑誌、女性誌などで、メンタルヘルスや介護、医療、格差問題、独立・起業などをテーマに取材、執筆を続ける。西川氏の連載「『うつ』のち、晴れ」「働く男女の『取扱説明書』」「『婚迷時代』の男たち」は、ダイヤモンド・オンラインで人気連載に。


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