住宅設備機器・建築資材のインターネット販売により、業界に「ワンプライス」を浸透させたサンワカンパニーがこの10月1日、ミラタップ(miratap)に社名を変更した。山根太郎社長に、新社名に込めた思いと、ミラタップの未来の姿を聞いた。

 サンワカンパニー時代の2000年、建築資材のインターネット通信販売事業を立ち上げ、販売価格をワンプライスにした。業界には激震が走ったが、工務店や設計事務所はもちろん、エンドユーザーである施主も商品をフェアに選べる市場をつくり上げ、「施主支給」や「施主指定」という言葉を当たり前にし、サンワカンパニーの知名度を飛躍的に高めた。

「Tap」一つで世界の住空間を美しく彩りたいミラタップ
山根太郎
代表取締役社長
中学3年からテニスを始め、関西学院大学時代は学生とテニス選手を両立させる。2006年交換留学生としてフィレンツェ大学へ。08年伊藤忠商事繊維カンパニーに入社。10年から上海駐在員として働く。14年創業者である父の遺志を継いでサンワカンパニーに入社し、社長就任。

 そのサンワカンパニーの看板を下ろし、ミラタップへ社名変更したのはなぜか。山根太郎社長は、「サンワカンパニーは同名他社が多く、国内外でより知名度を高めて成長していくためには、社名変更が不可欠と判断したのです」と話す。そしてミラタップというのは、「インターネット通販ではデバイス画面に表示された商品をタップして購入します。未来にわたってタップ一つで空間に関わる全てのモノ・サービスを届け、世界の人々のくらしを美しく彩りたいという強い思いを込めました」と説明する。それが本筋だが、ライバル大手が4、5文字の社名なので視認性で並び、いずれ事業規模も抜いていく決意表明でもあるという。