雇われ店長に都合のいいデータを提供
パチンコ業界を牛耳るコンサルたち

 どうやらデータの食い違いは、業界にとって優しい数字を発表するコンサルティング会社に問題があるようだ。そもそもパチンコ・パチスロ業界のコンサルタントとは、どのような業務を行っているのか。パチンコ業界に詳しい関係者に話を聞いてみた。

「パチンコ業界のコンサルタントは、主にパチンコホールが売り上げを伸ばすために起用します。基本は営業エリア内の動向調査ですね。ライバル店や客層を分析したり、新台の人気などをデータで示して、どんな台をどれくらい置いたらいいかなどをアドバイスします」(パチンコ業界関係者)

 特殊性の強いパチンコ業界ではコンサルタント業者が活躍しやすいようで、専門のコンサルティング会社から、フリーで仕事を請け負う個人まで、コンサルが数多くいるという。

「コンサルタントになるのは、過去にパチンコ店の店長やマネージャーを経験していた方たちが多いですね。こういった人たちはホールの内情にも詳しいので、なかには『割数』といって、売り上げに対してどのくらいの景品を出すのかまでもを指示するコンサルタントもいます」(前述のパチンコ業界関係者)

 いわばコンサルがパチンコ店経営の中枢を握っているということだが、ここまで踏み込んでいると、パチンコ店の店長や運営側は、することがなくなるのではないか?「確かに、すべてコンサルタント任せにしてしまう店長もいますね。とはいえ、最近はどのパチンコ店も売り上げが厳しいですから、とりあえずコンサルを入れて少しでも改善できればと願って起用している場合も多いです」(前述のパチンコ業界関係者)

 どう現状を打開していいか分からない雇われのサラリーマン店長が、コンサルタントにべったり依存しているだけという構図だ。コンサルタント側は、売り上げに関係なく仕事がもらえればいいので、少しでも景気のいい話をしてホールに近づく。そこで、様々なデータが恣意的に使われているということなのかもしれない。

「他と比べてみても、パチンコ業界はコンサルタントとかセミナーが大好きです。大手パチンコチェーンの社員は、なにかとセミナーに出席させられる。それで売り上げが改善されるのかは疑問ですけど、後ろ暗い部分を持つ業界だけに、まともな会社のようなことがやりたいのかもしれません」(元パチンコ店社員)

 若年層のパチンコ離れや、スマホやゲームなどライバルの出現といった現実にまったく対応できていないパチンコ業界。その凋落の原因のひとつは、自分たちに都合のいい言葉をささやくコンサルを信じて、何でも内輪で解決しようとする閉鎖性にあるのかもしれない。