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脳にまかせる勉強法
【第18回】 2017年6月6日
著者・コラム紹介バックナンバー
池田義博

世界記憶グランドマスター獲得を支えた「メンタル管理術」

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新刊『世界記憶力グランドマスターが教える 脳にまかせる勉強法』で は、脳の仕組みを活用し、4回連続記憶力日本一、日本人初の記憶力の世界グランドマスターになった著者による世界最高峰の勉強法を紹介しています。早くも4刷 となった本書から、記憶力が左右する試験、資格、英語、ビジネスほか、あらゆるシーンで効果を発揮するノウハウを徹底公開します。

どうしたら、意識を変えることができるのか

 私は昔から少し心配性なところがありまして、普段から「何かよくないことが起こるんじゃないか」などと考えがちなタイプでした。

 電話がかかってきても、反射的に「悪い知らせではないか」と思ったりして、電話に出ることもあまり好きではありませんでした。

 基本的にそういう性格ですから、40代に入ってから始めた記憶競技でも「自分の現状を打破するためのチャレンジ」という意気込みで始めたにもかかわらず、まだ一度も参加していないうちから、「箸にも棒にもかからない結果だったらどうしよう」なんて考える始末でした。もし成績がよくなかったら格好が悪いので、やはり大会への挑戦はやめておくか、なんて考えるときも多々ありました。

 これではいけないと思い、なぜそういう思考に陥るのか自分の心理を冷静に分析してみると、そこには無意識の中に隠れていたある意識があったのです。

 表面上は「今の自分の置かれている状況には満足できない。一段上のステージに上がりたい」などと言っておきながら、潜在意識は、現在の環境を心地がよい場所と認識していたのです。

 無意識のうちに、自分でその安全で安心な場所から抜け出すのを拒んでいたのです。

 どうしたら、意識を変えることができるのかをいろいろ考えました。

 そして、「何かよくないことが起こったらどうしよう」と考えるのは、自分の意識の位置を高いところに置いているからだということに気づいたのです。

 つまり、普段の生活において、「何もマイナスなことが起こらないのが当然」という意識で一段高い位置から物事を見ていたために、そこより下で起こることはすべてよくないことと感じてしまっていたのです。

 それからは、「はじめからよくない状態が普通の状態と思うようにしよう」と意識を切り替えることにしました

 長い人生の中ではいいときばかりではないのが当然なのに、いいところばかりを集中して見ようとします。意識をその位置において生活していると、ほんの少しマイナスな要素にさえ動揺してしまうのです。

 そのため、普段から意識を自身が考える一番低いところに置き、よくない状態が通常と考えておくと、それから起こることはすべて今より「まし」な出来事に変えることができると考えたのです。

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池田義博(いけだ・よしひろ)

一般社団法人日本記憶能力育成協会会長。
大学卒業後、大手通信機器メーカーにエンジニアとして入社。その後、学習塾を経営。 塾の教材のアイデアを探していたときに出合った記憶術に惹かれ学び始める。このとき、記憶力を競う記憶力日本選手権大会の存在を知り出場を決意。独学での 練習の末、初出場した2013年2月の大会で優勝し記憶力日本一となる。その後、14年、15年と3連覇。17年も優勝し、出場した4回すべて記憶力日本 一に。
また、13年12月、ロンドンで開催された世界記憶力選手権において、日本人初の「記憶力のグランドマスター」の称号を獲得する。
次の夢は技術としての記憶力を広く世の中に伝え、さまざまな立場の人々の記憶力向上に貢献し、それにより豊かな生活を享受してもらうこと。その活動を使命とし形にするため、一般社団法人日本記憶能力育成協会の設立に至る。
NHK総合「ためしてガッテン」や「助けて! きわめびと」、TBSテレビ「マツコの知らない世界」など、テレビ出演多数。


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