先日、たまたまテニスで知り合った眼科医とビールを飲みながら世間話。私が「最近、飛蚊症が気になって」とこぼすと、先生はニンジンジュースを勧めてくれました。

 なんでも患者さんの中で、その効果の高さが評判になっているとか。

「実は私も試してみたんですがね、確かによくなってきたんですよ」と、先生自身も体験者だと言うではありませんか。

 飛蚊症は眼球の大部分を占める硝子体に濁りが生じることから起こる現象です。硝子体にはゼリー状の透明な物質がつまっていて、外から角膜と水晶体を通って入ってきた光はここを通過して網膜上で焦点を結びます。

 ところが硝子体に濁りがあると、その影が網膜に映ります。さらに眼球の動きと共に影もゆらゆら揺れ動くので、あたかも視野の中で蚊のようなものが飛んでいるように見えるのです。人によってはゴマや糸くず、あるいは灰やタバコの煙のように見えたりもします。