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あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場

ゆとり世代が“タダ乗り”呼ばわりされるのはなぜ?
「世代間協力」が断絶した社会に贈る山本五十六の名言

河合太介 [(株)道(タオ)代表取締役社長],渡部 幹 [モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]
【第33回】 2011年7月20日
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「ゆとり世代」は本当に全然ダメなのか?
教育の質を仕事の質と結びつけたがる上司たち

 先日、食事会の席で50代の会社役員から聞いた話だ。

 「“ゆとり”はダメだね。あんなのが将来の日本を担うかと思うと、ぞっとする」

 何がダメなのか、尋ねてみた。

 「うん?全部ダメ。基礎知識ないし、仕事の意味わかってないし、失敗しても言い訳しかしないし、根気ないし、ヤル気もない。こっちの言うこと理解できないし、しようとしないし、ましてや仕事任せるなんて、何年経ってもできないね、ありゃ」

 その方は拙著『フリーライダー――あなたの隣のただのり社員』を読んでくださっていたのだが、彼らを仕事場で「フリーライダー」として見ると、ほぼ全てのカテゴリに当てはまるらしい。比較的高齢者に多い「アガリ型」もいるし、若年層に多い「成果泥棒型」(アレオレ詐欺型)、「暗黒フォース型」、「自己愛型」、さらに「草食系」まで加わって、拙著で触れたあらゆるフリーライダーのタイプがこの「ゆとり世代」に集まっているという。

 ゆとり世代が正確にはどの年代の人々を指すのかについては、実はいくつかの見方があって、一定していない。広く見るならば、現在15歳から24歳までの若者がそれに該当する。

 18歳以上の就業人口にも、それなりの割合を占めるようになってきているため、「ゆとり世代」と直に接する先輩社会人も増えてきた。冒頭の言葉は、そのうちの1つの例である。

 ネット上の掲示板などで、「ゆとり」という場合はネガティブな意味で使われることが多いようだ。若者が基本的な知識を知らないことを揶揄するときに使われる。

 確かに、算数の授業で円周率を「3」と教えたり、社会や理科が小学校の科目から外されたりしている教育環境では、その上の世代とは持っている基礎知識は違うだろう。基礎知識が少ないという点は、当たっていると私も思う。

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河合太介 [(株)道(タオ)代表取締役社長]

ワトソンワイアットを経て、「人と組織のマネジメント研究所」(株)道(タオ)を設立。ベストセラーとなった『ニワトリを殺すな』をはじめ、『デビルパワー エンジェルパワー』『育ちのヒント』(共に幻冬舎)など著書多数。慶応丸の内シティーキャンパス客員ファカルティー。

渡部 幹(わたべ・もとき)
[モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]

UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。


あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場

いつになったら報われるのか――。熾烈な競争に晒されたビジネスマンは疲れ切っている。そんな彼らに強い負の感情を抱かせるのが、職場で増殖中の「タダ乗り社員」(フリーライダー)だ。タダ乗り社員が増える背景には、企業の制度やカルチャーが変化し、組織に矛盾が生じている側面もある。放っておいてはいけない。ベストセラー『不機嫌な職場』の著者陣が、タダ乗り社員の実態と彼らへの対処法を徹底解説する。

「あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場」

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