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飲食店を救う「ITサービス」ガイド
2017年6月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
中村 仁

社員間のコミュニケーション次第で
飲食店はここまでうまくいく!
社内SNS「Talknote」・後篇

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飲食店の予約/顧客台帳サービスとしてNo.1のシェアを誇る株式会社トレタの代表・中村仁氏に、飲食店向けのお勧めのITサービスを独断で選出し、解説してもらう連載です。
前回その概要を説明した、飲食店の従業員のマネジメントを助け社内SNS「Talknote」を上手に活用する企業を紹介します。(構成:谷山宏典)

「Talknote」導入企業『株式会社ヴィクセス』
将来の多店舗化を見据えて、導入したものの……

 株式会社ヴィクセスは、関東エリアを中心にイタリアンやワインバル、焼肉バルなどを20店舗以上展開しています。会社概要は以下の通りです。

店舗数:21店舗
業態:イタリアン、ワインバル、ピッツァ&ビュッフェバル、焼き肉バルなど
客単価:イタリアン、ワインバル、ピッツァ&ビュッフェバル:3500円/4500円
売上:10億円
従業員:社員52名、アルバイト200名

 同社の特徴は、ワイン時間無制限飲み放題(「ESOLA」)や、注文をすると汽車でお肉が流れてくる流れ焼肉(「流れ焼肉WONDER」)、スパークリングワインと焼肉の組み合わせが楽しめる(「mEatEsola」)など、他社にはない個性的なサービス、お店づくりにあります。

ワイン時間無制限飲み放題「ESOLA」(写真提供:ヴィクセス)


 お話をうかがったのは、同社がまだ数店しか運営していなかったころからの初期メンバーの1人であり、現在は人事担当として採用、人材育成などに携わっている齊藤秀平さんです。

 齊藤さんがヴィクセスに入社したころは、店舗数、社員数ともに今とは比べものにならないほど小規模でしたが、「これから店を増やして、会社を大きくしていくぞ」という熱気が会社に充満しているような雰囲気だったそうです。

齊藤 「今は取締役として本部にいるメンバーも当時は全員現場に出て、ランチ営業から深夜まで寝る間を惜しむように働いていました。お客様に喜んでもらったり、日々の売上を上げていくのが、とにかく楽しかったんです。今では笑い話ですけど、そのころは店を閉めたら家に帰らず、おしぼりの束を枕に店内で寝て、朝は近所のスーパー銭湯で汗を流す、というのが日常でしたね」

 そんな働き方をしていれば、社長の中元孝太さんや従業員同士のコミュニケーションも自然と濃密なものとなります。「お互いの関係性について、何も問題は感じなかった」と齊藤さんは振り返ります。

 中元さんがTalknoteの導入を決めたのはそのころ。店舗数がまだ3店舗だけだった2011年です。

 導入を決めた理由は3つでした。
 1つ目は、周囲の経営者仲間に使っている人が多かったこと。
 2つ目は、将来的な多店舗展開の構想があり、それを見据えての先行投資として。
 3つ目は、当時の社員間の情報共有は月例の会議のほかはメールとファックスで行ない、特に不自由は感じていなかったものの、「時代に合ったツールを活用していかなければ」という思いがあったため、です。

 ただ、導入はしてみたものの、従業員間のコミュニケーションは十分にとれていたし、Talknoteを使ってこんなことを実現したいという具体的な目的意識があったわけでもなかったため、当初は「メールやファックスの代わり」程度の扱いで、やりとりする情報も売上日報がせいぜいだったといいます。

齊藤 「今振り返れば、私たち自身も使い方がわかっていなかったんだと思います。以前はメールで売上日報をやりとりしていましたが、『Talknoteを使えば、これまでよりも早く確認がし合えるよね』くらいの認識しかなかったんです。たいていのことは直接会って話ができていたので、『わざわざ投稿する意味、あるの?』という声さえあったほどです」

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中村 仁

(なかむら・ひとし)パナソニック、外資系広告代理店オグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパンを経て2000年に西麻布で飲食店を開業。立ち飲みブームのきっかけとなった「西麻布 壌」を皮切りに、とんかつ業態「豚組」、豚しゃぶ業態「豚組しゃぶ庵」などの繁盛店を世に送り出す一方、ツイッターを活用した集客で2010年に「外食アワード」を受賞。
2011年、料理写真を共有するアプリ「ミイル」をリリースしたのち、2013年に株式会社トレタを設立し現在に至る。
現在も「スクーリングパッド」をはじめ数々の飲食店向けセミナーの講師も務めている。
著書に『右向け左の経営術』『小さなお店のツイッター繁盛論』など。


飲食店を救う「ITサービス」ガイド

2015年は「飲食店IT化元年」と言われ、飲食店向けのITサービスが一斉にサービスを開始した年でした。
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