経営×総務
社員の能力を100%引き出す 食事マネジメント
【第15回】 2017年6月20日
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笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]

「間食は悪」は間違い!夕方4時にプリン1個は許される

デザートでも、タンパク質が摂れるプリンはおすすめです

22時過ぎに帰宅するビジネスパーソンが陥る
夕食選びの3つの落とし穴

 今回は昼食と夕食の間に食べる「間食」で太らない方法を扱いたいと思います。昼食を食べた後、8時間以上空けずに夕食を食べられる、かつ、21時より前に夕食が食べ終わる、という人はどのくらいいらっしゃるでしょうか。セミナー等で食事記録を見る限りは、半数くらいかな、と感じています。

 残りの半数は、21時過ぎまでオフィスにいる、帰宅は22時を過ぎている、という方々です。彼らは一体どのようにして空腹感と戦っているのでしょうか。その答えはほぼ以下の三択になります。

(1)チョコレートやせんべいなどコンビニで買えるお菓子でお腹を満たす
(2)仕事中は我慢して、帰ってから食べる。しかも、遅い時間に食べる夕食が1日の中で一番ボリュームがある
(3)(1)や(2)の生活を続けて太ったので、低カロリーのカップスープなどを残業中に職場で食べる

(1)の場合には、食べる量によっては太らない、ということもありえますが、お菓子を食
事代わりにしてカロリーの帳尻合わせをしている場合、疲れやすさなどプチ不調を感じやすい傾向にあります。そして、本人としては「そんなに食べていない割には太る」と感じやすいようです。

 だからといって、何も食べないとなると、(2)のように、帰路につく頃には口にするものを選ぶだけのゆとりもなく、当然、堪りかねた空腹感から食べる量も多くなります。しかも、お腹が空いて血糖値が下がった状態では、すぐにエネルギーに変わって血糖値を上げるものを欲しくなるので、糖質を多く含むものを選びがちです。長い欠食の上、そうしたものを一気に食べると急激に血糖値が上がりますが、それは体脂肪に変わりやすい食べ方です。「食べたら食べただけ太る」ということを体感しやすいでしょう。

 しかし、だからといって、(3)の食べ方を続けているようでは、栄養不足に陥ってしまいます。

 30代までは、オフィスに置かれるお菓子を食事代わりにしてしまう(1)の食べ方をする人も少なくありません。オフィスお菓子は食事カウンセリングをしている中でも、度々話題に上がり、「あったら食べてしまうから、不健康ではないか」ということで、撤廃を検討する話が出たことは一度や二度ではありません。しかし、「きっとあれを撤廃したら暴動が起きるね」と笑い話のように撤廃が立ち消えになります。

 確かに、昼食後、頭をフル回転で働き続けて、気も遣って、営業職の人なら体も動かして…それで何も口に入れずに8時間以上過ごすことの方が難しいものです。

 そうなると、間食=悪と考えるのではなく、間食を上手に使う方法を考るほうが現実的です。

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笠井奈津子 [栄養士、食事カウンセラー]

東京都生まれ。聖心女子大学文学部哲学科を卒業後、栄養士免許取得。現在、栄養士、食事カウンセラー、フードアナリストとして活躍中。都内心療内科クリニック併設の研究所での食事カウンセリングやセミナーなどで、これまでに携わった8000通り以上の食事記録をもとに食事指導を行っている。また、“食卓に笑顔を”の願いのもと、『Smile table』を主宰し、ビジネスマン向けに企業内研修、カウンセリングをするほか、ワークショップなども実施している。最新の情報などはこちらへ。
著書には『甘い物は脳に悪い』『成功する人は生姜焼き定食が好きだ』がある。
文化放送「オトナカレッジ・健康学科」に隔週木曜日出演中。詳しくはこちらから→オトナカレッジHP
ポッドキャスト「オトナカレッジ・聴く図書館」でも聴けます。番組紹介動画はこちら

 


社員の能力を100%引き出す 食事マネジメント

かつて社員の病気や体調不良は、自己責任というイメージが強くありました。しかし今、社員の健康上の問題は、会社の経営・業績に大きな影響を及ぼしかねません。この連載では、職種などで異なる「特有な働き方の問題点」、それに伴う「食事の問題点」を紐解きながら、人事・総務部はどのように対処すれば改善すべきか、栄養士の目線から解説します。

「社員の能力を100%引き出す 食事マネジメント」

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