経営×総務
なぜ、「戦略総務」か?
【第11回】 2017年6月28日
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豊田健一 [『月刊総務』編集長]

「総務部」は会社に何をもたらしているのか?

戦略総務に必要な10ヵ条【10】経営に対して当事者意識を持つ

プロフェッショナルの語源

 「プロフェッショナル」の語源をご存じだろうか? そもそもプロとは、「社会への貢献」と「全力の発揮」を神に宣誓する人であり、宣誓、英語で「profess」することから、Professionalという言葉がきていると言われる。社会への貢献、全力の発揮。総務に置き換えると、「会社への貢献」、「総務の総力の発揮」となる。

 つまり、総務のプロは、持てる力をフルに使い、会社に貢献する人と言える。とすると、この総務のプロとして意識したい大事なことは、何をしているか、ではなく、会社に何をもたらしているか、ということになる。今している仕事が会社に貢献しているのか、を常に意識することである。

 総務は往々にして目の前の雑務に追われる。質はともかく仕事の量は多い。結果、仕事の「やった感」は十二分に感じることができる。しかし、振り返った時に、一体何をしてきたのだろうかと感じることも多いはずだ。何をしているかではなく、その仕事が結果として、何をもたらしているかを考えて仕事をしたい。

プロの持つ当事者意識

 総務のプロは会社に貢献する。そのためにまず必要な心構えとしてあるのが、当事者意識である。FOSCの副代表理事、クレイグ・カックスさんが提唱しているクレド15か条にも、第一条として、「This is MY building」として当事者意識の大切さを説いている。

 直訳すると「これは私の建物、自分の家と思いなさい」となる。意味するところは以下である。

 街中を歩いている時、足元にゴミが落ちていても拾うことはまずないだろう。家の前にゴミが落ちていたら、微妙である。拾う人もあれば、拾わない人もいるだろう。では、自分の家の居間にゴミが落ちていたら?

 多くの人はそのゴミを拾うだろう。街中では拾わなかったゴミを、なぜ家の中では拾うのか? この違いが当事者意識なのである。街は自分のモノではないが、家は自分のモノである。自分のものであると意識すると人は動くのだ。

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豊田健一 [『月刊総務』編集長]

【経歴】早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルート、株式会社魚力で総務課長などを経験後、ウィズワークス株式会社入社。現在、日本で唯一の管理部門向け専門誌『月刊総務』の取締役、事業部長兼編集長。一般社団法人ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアムの理事や、総務育成大学校の主席講師、All Aboutの「総務人事、社内コミュニケーション・ガイド」も務める。著書に『マンガでやさしくわかる総務の仕事』(日本能率協会マネジメントセンター刊)『経営を強くする戦略総務』(同)など。

 


なぜ、「戦略総務」か?

総務を単なる「社内の縁の下の力持ち」ではなく、コア業務の担い手、つまり"戦略総務"にすることが、会社を変革するための重要な戦略となる――。なぜ今、戦略総務なのか。その必要性について考える。

「なぜ、「戦略総務」か?」

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