経営×総務
なぜ、「戦略総務」か?
【第3回】 2016年9月15日
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豊田健一 [『月刊総務』編集長]

実は「社内をぶらぶらしてる総務」こそやり手だった!

戦略総務に必要な10ヵ条【1】現場に精通

総務にしか見えない「働き方改革」の本質

 アベノミクスが声高に叫んでいる「働き方改革」。これは働く場の改革なくしてあり得ない。働く場はイコール舞台であり、働く場を支え変革していく主役は社内の総務なのである。ある意味、経営改革の大きな部分を握っているのは総務であると言っても過言ではないだろう。

 「総務は縁の下の力持ち」とよく言われる。この言葉は何もネガティブな意味だけではない。縁の下、つまり舞台を根底から支えていることを意味している。現場の社員が輝き活躍する舞台を支えているのが、まさに縁の下の力持ちである総務なのである。この舞台をいかようにも変えることができるのも、また総務だと言えるだろう。

 経営は、このような総務の役割、機能を十二分に活用するにはどうしたらいいのだろうか? 経営の意思を汲んで、思う存分総務が仕事をしてくれるにはどうしたら良いのだろうか? 「総務が変われば会社が変わる」と言っても過言ではない。この実現のための一つの要素が、社内の「現場に精通する総務」を作ることなのである。

総務のお客様は社員、あるいは?

 「総務のお客様は社員である」。そのように言われることが多い。正しくは、総務のお客様は経営であり、総務の消費者は社員である、となる。一般社団法人ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアムのFM(ファシリティ・マネジャー)クレド(信条)には、「お客様と消費者の違いを知る」というものがある。ここで言うお客様とは“オーナー”であり、あなたをクビにすることが出来る人。消費者は“ユーザー”であり、あなたが作ったものを使ってもらう人を指す。

 となると、先に記した、総務のお客様は総務をクビにできる人という意味となり、それは経営者を指す。消費者は、総務が提供するサービスを使う人という意味となり、現場の社員となる。つまり、総務が本来従うべきは経営者であり、その意思の下、社員に様々なサービスを提供することになる。なので、総務のお客様は経営者であり、決して社員ではないのである。

 しかし、経営の意思に従ったとしても、現場の社員が従えないような施策では実行されない。オーナーの意向に従いつつも、ユーザー目線の施策にしていかないといけない。

 なので、総務というのは、現場に精通する必要がどうしても出てくる。現場社員の働く状況、課題や不安、何がモチベーションとなっているのか、等々。現場の空気感も把握しておくことで、はじめて現場が従い、結果、現場が変わる施策が実践されるのである。

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豊田健一 [『月刊総務』編集長]

【経歴】

株式会社リクルート入社。経理、中途採用媒体の営業、総務、販売会社の計数管理を担当。株式会社魚力に入社。総務課長として本社移転、株式公開を担当後、株式会社ナナ・コーポレート・コミュニケーションに入社。取締役総合事業開発室長として、『月刊総務』の編集に携わる。その後、総務向けおたすけサイト「月刊総務オンライン」、社内誌編集サポートサービス「Commu-Suppo」を立ち上げ、 社内広報事業部の取締役、ナナ総合コミュニケーション研究所の所長として、社内広報の研究と社内広報のコンサルティングを担当。

2011年7月 一般社団法人組織内コミュニケーション協会 専務理事に就任。
2012年6月 『月刊総務』編集長、ナナ総合コミュニケーション研究所 主任研究員に就任。
2015年7月 『月刊総務』編集長、ナナ総合コミュニケーション研究所 所長に就任。

【セミナー・講演・研修等】

【総務担当者を対象としたもの】
・『月刊総務』45周年記念セミナー 基調報告 「企業における最新・総務部門の価値」
・ソフトブレーンセミナー 『総務部門の現状と課題、アンケート結果から』
・株式会社ゼロイン 最新総務実態調査から考える、これからの総務
・株式会社ジェイブレイン 「企業における最新・総務部門の価値」
・東京商工会議所 最新総務実態調査から考える、これからの総務
・札幌商工会議所 「今後、総務部に求められることとは?」
 〜従業員の安全と安心を守る総務部〜
・日本経営協会 関西支部 「今後、総務部に求められることとは?」 
・株式会社内田洋行 記念講演 「今後の総務部の在り方」

【営業担当者を対象としたもの】
・株式会社創英 互社道場セミナー 総務部門を訪問する営業向け
 「総務部門について理解しよう」セミナー
・株式会社共立メンテナンス 総務部門を訪問する営業向け
 「総務部門について理解しよう」セミナー
・株式会社写真化学 総務部門を訪問する営業向け
 「総務部門について理解しよう」セミナー
・社団法人印刷技術協会
 「フットワークの良し悪しが選考ポイント (信頼できる印刷営業のススメ)」
・株式会社広英社 「社内報営業勉強会」
・社団法人印刷技術協会 「社内報市場と求められる印刷会社の役割」
・社団法人印刷技術協会
 「企業コミュニケーションとメディア展開」、「社内報市場と求められる印刷会社の役割」
・株式会社エンファクトリー [en College]会員限定:
 月刊総務編集長が語る 企業の総務担当者が読みたくなる情報とは
・株式会社USEN 営業勉強会 「総務を知り、総務目線でのメッセージの作り方」

【広報担当者を対象としたもの】
・株式会社ニューズ・ツー・ユー PR大学 『社内誌白書2009』に見る社内報の現況
・株式会社ニューズ・ツー・ユー PR大学 読まれる社内報、効果的なリニュアル
・株式会社ニューズ・ツー・ユー 読まれて行動に結びつく社内報、Web社内報の実務セミナー
・株式会社ゼロイン ギスギスした社内をサラサラにする!
 〜社内のリアルコミュニケーション力向上セミナー〜
・有限会社人事労務 社内コミュニケーション、社内広報そして社内報
・若手広報担当者の会 社内報の最近の特徴と社内コミュニケーションの効果
・宣伝会議 『社内誌白書2009』に見る社内報の現況
・三菱グループ広報委員会 社内報の本質を捉えるには セミナー
・株式会社光邦 効果的な「社内報のリニュアル」を考えるセミナー、
 読まれて行動に結びつく社内報、実務セミナー
・某大手メーカー 「コミュニケーション・エンジニアリング」
 〜思いをカタチにする方法、考えていますか?〜
・一般社団法人組織内コミュニケーション協会主催
 社内広報勉強会、Web社内報勉強会 講師、ファシリティター
・一般社団法人組織内コミュニケーション協会主催
 社内コミュニケーション・シンポジウム パネリスト
・一般社団法人組織内コミュニケーション協会主催
 アイコム流 社内報改善100ポイント講座

【執筆等】

・豊田健一著、青木健生シナリオ制作、嶋津蓮作画『マンガでやさしくわかる総務の仕事』(日本能率協会マネジメントセンター発行、2016年2月)
・『月刊総務』別冊付録 「選ばれる営業」、「レイアウト変更の実務」、 「車両管理と安全運転管理」「防災管理」、「文書管理」、「株主総会の実務」、 「総務の年間業務」、『社内誌白書2005、2007、2009』、社内誌ガイドブック
・印刷技術協会 『プリバリ印』
・株式会社ニューズツーユー 「ネットPR.JP」
・日本経済新聞社 NIKKEI NET 「Biz Plus」


なぜ、「戦略総務」か?

総務を単なる「社内の縁の下の力持ち」ではなく、コア業務の担い手、つまり"戦略総務"にすることが、会社を変革するための重要な戦略となる――。なぜ今、戦略総務なのか。その必要性について考える。

「なぜ、「戦略総務」か?」

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