痩せない20・30代は「食事頻度」と「偏食癖」に気をつけろ!何気なく口にしている間食でも、食事記録を取ってみると思いがけない「偏食癖」が見えてくるかもしれません

年齢に合ったダイエットを意識した事はありますか?人は加齢とともに体質が変わり、ライフスタイルも変化します。健康的に痩せるためには、変化に合わせて食事の時間や内容を工夫する「年代別食事ダイエット」という方法があります。前半に当たる今回は、20代30代向けのダイエットのポイントをお伝えいたします。(管理栄養士 岡田明子)

年代によって「代謝」が異なる
基礎代謝量は10代をピークに低下

 まずは、年齢によって「代謝」が異なることを理解しましょう。代謝とは、食事などで摂り入れたエネルギー(栄養素)が体内で利用されたり消費されたりすることを指しています。必要以上にエネルギーを貯めることはメタボのもとになります。代謝には「基礎代謝」と呼ばれる、安静状態でも心臓や体温維持などで最低限使われているエネルギーの消費が含まれています。残念なことに基礎代謝の量は、10代をピークに年齢と共に低下します。

 もう一つ、知っておいてほしい言葉は「身体活動レベル」です。これは、日常生活の平均的な活動の強度を表したものです。レベルは低い、ふつう、高いの3つのレベルがあります。

 1日に必要なエネルギー量は、基礎代謝に身体活動レベルを掛けて算出するので、基礎代謝が低いほど、1日に必要なエネルギーが低くなります。「年々痩せにくくなった」と感じるのは、この基礎代謝が低下するためです。

 20代と30代は上記のような体の変化だけでなくライフスタイルの変化にも影響を受ける年代です。健康的に痩せるためには体と生活の変化に注目していきましょう。

 20代は、まだ基礎代謝が高いので食習慣を少し見直すだけでも痩せやすくなります。しかし、高校から大学に進学したり就職したりと環境や生活スタイルに変化が多い時期でもあります。忙しくてちゃんと食べる事ができない、飲み会が多く暴飲暴食をしてしまう、遅くまで部活やバイトをして昼夜逆転生活になってしまう…など食習慣のリズムが整えにくい人が多いのも現実です。

 30代は基礎代謝が20代よりもさらに低下してくるので、20代と同じような食習慣では太りやすくなります。また、女性は結婚や出産、男性は転勤や昇進など生活スタイルの変化が多い時期です。育児に追われたり、仕事の残業が増えたりとストレスを感じやすかったり、心身ともに疲れやすくなる人も少なくありません。