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角川&ワーナーの日米メディアコングロマリット提携で加速するコンテンツ市場のワールドワイド化
――安田善巳 角川ゲームス社長に聞く

石島照代 [ジャーナリスト]
【第21回】 2011年8月8日
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日本を代表するエンターテインメント系メディアコングロマリットといえば、角川グループホールディングスだろう。ゲーム業界で強い影響力を持つ二大ゲーム雑誌ブランド「ファミ通」(エンターブレイン刊)と「電撃」(アスキー・メディアワークス刊)を傘下に持ち、マンガ、小説、雑誌、電子書籍、映画、キャラクターと、アナログ・デジタル両市場でのコンテンツビジネスを網羅している。その角川が、世界を代表するメディア・コングロマリット「ビッグファイブ」のひとつ、ワーナー・ブラザースとの提携を発表した。この提携はエンターテインメント系コンテンツ産業にどのような影響をもたらすのだろうか。提携をまとめた、角川のグループ会社、角川ゲームスの安田善巳社長に話を聞いた。

石島(筆者): 8月1日に業務提携の発表も含めた新作発表会が行われましたが、その手応えは?

安田善巳(やすだ・よしみ)
1958年島根県生まれ。81年京都大経済学部卒、旧日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)入行。80年代は産業調査部にて通商産業省(現経済産業省)を担当。90年代前半は、大蔵省証券局の担当(MOF担)として証券市場改革や金融制度改革を、90年代後半からは、エネルギー、通信業界を中心とする事業再編・事業統合など、数多くの案件を手がけた。2004年旧テクモ(現コーエーテクモゲームス)入社、常務取締役、06年社長、08年退職。09年角川グループホールディングスが角川ゲームスを設立、社長に就任。

安田:今回の発表会では、エンターブレイン社の「フォトカノ」「メタルマックス2:リローデッド」、アスキー・メディアワークス社の「デュラララ!! 3way standoff -alley-」、角川書店の「日常(宇宙人)」といったグループ会社のタイトルの最新情報のほか、新パートナーのエクスペリエンス社との協業第一弾となる「迷宮クロスブラッド リローテッド」の発表、そして最後にワーナーを海外パブリッシングのパートナーとする「ロリポップ・チェーンソー」の発表をさせていただきました。

 発表した後の今は、ほっとしているというのが正直な気持ちです。実は、今回の「ロリポップ・チェーンソー」は、少なからず震災による影響で発表が遅れて、関係者の皆様に心配をおかけしていました。この場を借りて、皆さんに御礼を申し上げたいと思います。ただ、これからがスタートですので、気を引き締めています。

 また、海外のパートナーであるワーナー・ブラザース・インタラクティブ・エンターテインメントのシニアバイスプレジデント、デボラ・ベーカーさんは「このプロジェクトを通じて、日本人が有するクリエイティブなエネルギーを世界中に伝えたい」という、力強いメッセージを皆さんに伝えてくださいました。この気持ちに応えたいと思っていますし、海外での成功だけでなく、日本のユーザーの期待に応える作品にしたいと思っています。

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石島照代 [ジャーナリスト]

1972年生まれ。早稲田大学教育学部教育心理学専修を経て、東京大学大学院教育学研究科修士課程在籍中。1999年からゲーム業界ウォッチャーとしての活動を始める。著書に『ゲーム業界の歩き方』(ダイヤモンド社刊)。「コンテンツの配信元もユーザーも、社会的にサステナブルである方法」を検討するために、ゲーム業界サイドだけでなく、ユーザー育成に関わる、教育と社会的養護(児童福祉)の視点からの取材も行う。Photo by 岡村夏林

 


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ゲームソフトをゲーム専用機だけで遊ぶ時代は終わった。ゲーム機を飛び出し、“コンテンツ”のひとつとしてゲームソフトがあらゆる端末で活躍する時代の、デジタルエンターテインメントコンテンツビジネスの行方を追う。

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